光らなくても ページ46
「川上さん、今日お昼から暇ですか？」
「暇やけど。どしたん？」
志賀が見せてきたのはスマホの画面。
「その美術展、気になってるんです。良ければお茶のついでに。」
「ええやん。行こ。」
カフェの併設された、小さな美術館に2人でむかう。
今日の天気は曇り。
湿気があるものの、気温は低め。
「まだ今日は過ごしやすいですね。」
「ほんまに。暑いのは叶わへん。」
暑さにとてつもなく弱い俺は、
夏場はほとんど外出しない。
フェスにも去年行ったし、
合宿もあった。
今年はゆっくり夏を過ごそうと思っている。
「あ、ここですね。行きましょう。」
「ん。…志賀、手。」
「ふふ。はい。」
志賀と手を繋いで、展示を見て回る。
「はー…思った以上に良かったです。」
「やっぱ志賀凄いわ。沢山勉強になった。」
「本当ですか！良かったです。」
とても嬉しそうに笑う志賀。
こっちまで嬉しくなった。
「川上さん、何にしますか？」
「んー…俺、は…」
目に止まったのは、タピオカ。
本当にどこにでもあるんだな。
「タピオカですか？」
そういえば…去年、光るタピオカを作った。
味はとてつもなく不味かったが。
「では、一緒にタピオカにしましょう。」
「え、ほんま？」
「折角ですから、持って散歩でもしましょう。」
「まあ、たまにはええかも。そうしよ。」
志賀は抹茶。俺はいちごミルクのタピオカを持って、
カフェを後にした。
「あ、ちゃんと美味い。」
「まあ、あの光るタピオカはリポDですから。」
「そやな…」
「川上さん。」
志賀に呼ばれ、足を止める。
振り返ると、志賀の目が俺を射抜いた。
「どこに行きましょうか。」
何故改めて聞くのか、訳も分からずにいると
「何処までも、貴方と一緒に。」
「いつまでも、貴方の傍に。」
そう言って、俺に微笑みかけた。
「行く先があってもなくても、貴方となら生きていけますから。」
ゆっくりと。
差し伸べられた手を握り返して。
俺たちはゆくあてもなく、歩き出した。
一緒なら、大丈夫だから。
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七海(プロフ) - 納得出来たらまた、戻ってきてください。この中の２人には幸せに過ごして欲しいです。気長に待つので、いつでも戻ってきてくださいね。 (2020年7月1日 23時) (
レス) id: a25663fd98 (このIDを非表示/違反報告)
藍知(プロフ) - キャラメルフラペチーノさん» 本当にショックですよね… (2020年6月30日 23時) (レス) id: d8ed8b638e (このIDを非表示/違反報告)
キャラメルフラペチーノ - いや、自分もkwkmさん大好きだからだいぶショックきたのに、そのあと『今夜はナゾトレ』にfkrさん出ててそれに気づいたのが9時ですよ！？不運すぎるでしょおおおおおおおおお！！！ (2020年6月30日 22時) (レス) id: 2c7bb29a25 (このIDを非表示/違反報告)
藍知(プロフ) - そう言っていただけて嬉しいです泣一緒に藝大生さんを応援しましょう…！ (2020年6月30日 17時) (レス) id: d8ed8b638e (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - このお話大好きです。現編集長も好きだけど、これ読んでたら、藝大生も好きになってきました！ (2020年6月30日 16時) (レス) id: a25663fd98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍知 | 作成日時：2020年6月16日 17時
