ワケあり少女5！ (ページ32)

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三十二話ページ32

『、、、はぁ。』

なんでか知らないけどたくさん写真を撮って。
馬鹿をして、ただ笑って。
そんな時間を過ごしてたら、あっという間に時が過ぎていた。

「Aさん、みてくださいよこれ！」
『なーにー？、、、あ、盗撮じゃないこれ、』

ばれたら殺されそうね。
そんなことを言ってくすりと笑う。

カメラの画面には目を閉じた蓮。
そう、つまりは眠ってる状態の蓮。
まぁ意識はあるだろうに、よく撮れたものだ。

『勇者ね、ヌーピー。』
「いいえ、これズームの画像まで高性能なんです。」
『あぁ、なるほど。』

ズームなら確かに気づかないかな。

そんなことを話していたら。

「あの、Aさん。」
『？なに、颯太。』

颯太《そうた》。
ヌーピートも仲のいい、ブラウンの髪に銀メッシュのなかなかのイケメン男子。

そんな彼は私に耳打ちした。

「あの、外に美鷹の生徒会が。」
『！』

はっ、として彼を見る。
私は確かに彼らに会いたくないけれど、どうして。
そんな意味も込めて。

「Aさんの様子が変だったことくらいみんな気づいてます。もしかしたらと思って。」

会いたくないなら裏口に案内しますよ。
そう言って微笑んだ颯太に頷き返す。

『会いたくないわ。ありがとう颯太。』
「あ、写真はまた今度現像したのとUSBで渡しますから！」

どうぞ行ってきてください！

そう言って笑うヌーピーにも微笑み返して、私は颯太について行った。

そして私たちが出た扉が閉まった直後に、正面の入り口の扉が開いたのだった。