ワケあり少女5！ (ページ21)

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二十一話ページ21

引き続き勇太side

俺がAさんと初めて出会ったのは、新庄っていう組に無理やり入れられてから一、二ヶ月くらい経った頃だった。

「今日からここに住む。俺の女だから手ェ出すなよ？」

元々女癖は悪いしタバコや酒も酷いし薬もやってるかもしれないなんて噂も流れてる新庄さ、、、新庄が、そんな風に女を連れてくるのは珍しくなかったらしい。

ただ、珍しかったのは。

「A、お前は俺のもんだ。」

あの人が、その人だけに固執してたからだと。
そう、周りの人たちは言ってた。

全員に見せつけるように紹介した新庄の横に立ってたときのAさんの印象は、似合わない、だった。

確かに髪はミルクティー色って感じで、染めてんのかなって思ったし。

顔もすげぇ綺麗だったから、あの人に目ぇつけられたのかなとかも思った。

でも、似合わなかった。
驚くほど、この世界と彼女は似合わないと思った。

性格だって、仕草だって。
ましてや声だってわかんねぇような。
そんな状況でも、彼女はこっちの人間じゃないって思った。