誘拐 (ページ6)

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ベッドページ6

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初めてまともに食べたご飯は美味しかった。
コンビニ弁当がまともかは分からないが。

樹｢そろそろ寝るか。お前そこで寝ていいよ｣

なんて私の手錠を外しながら
ベッドで寝るように言ってくれた。

ほんとに、先程まで人を殺していたとは思えないほど
ジュリさんは優しくて、戸惑ってしまう。

歯ブラシもこれ使えよ。と渡してくれて
歯の磨き方も知らなかったので見よう見まねでした。

樹｢おやすみ｣

ジュリさんはそう言うと部屋の明かりを消し、
床に寝転んで目を閉じ、すぐに寝てしまった。

でも、ジュリさんも疲れているはずなのに
私だけがベッドで寝るのが申し訳なくなり
私も床に寝転ぶ。

樹｢お前さ、ベッドに寝ろって｣

寝ていたはずのジュリさんがそう言うと、
私だけがベッドに寝るのが申し訳なくて…と
素直に本心を述べた。

樹｢は？お前ほんとめんどくせえな、
誘拐してやってんだから素直に言うこと聞いとけ｣

｢でも、｣

樹｢あーもう、しゃーねえな、…これでいい？｣

ジュリさんはまたもや私の腕を引っ張り立たせると
ベッドの方まで連れていき押し倒すと
寝返りをうち、自分も横に寝転んだ。

近い。横をむくと端正なジュリさんの顔立ち。
腕が触れ合っていてどこか恥ずかしい。

でも私が床で寝ることは出来ないんだろうなと
心のどこかで悟り、目を閉じて就寝した。

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