やめてくれるかしら。 ページ13
『中に入ればいいのに。』
外から中を伺う三人に何度もそう溢すが、彼らはなんとなく入り辛いらしい。
大学なんて基本誰でも出入り自由って感じなのに。
そこに現れたのが、
「何しに来たの、君たち。」
あの胡散臭い笑みの、メガネくんだった。
過去は振り返らないとか、郁弥は忙しいとか、邪魔するなとか。
彼は一体桐嶋郁弥のなんなんだろう。
それを、彼が本当に望んでいるのだろうか。
だとしても。
『貴方、他人に対する態度がなってないんじゃない？』
「ちょっとA！」
だとしても、私の大事な友達がそんな言われ方をするのはちょっと、いや大分許せない。
「あれ、君もしかして初日の？君も郁弥の友人とか言うわけ？」
『私、中学の頃日本にいなかったから知り合いじゃない。なんでそんなこと聞くの？それなら会ってもいいよとか言い出すの？』
私は別に、貴方がまるで母親がマネージャーみたいに彼の友人関係に口出すことにどうこうは言わないけど。
、、、いやちょっとどうなのそれと思ってるけど！
そうじゃなくて！
『とにかく、私の友人に酷い言い方するの、辞めてくれるかしら。顔だけ取り繕えばなんでもいっていいってわけじゃないはずよ。』
だいぶ頭にきたから。
ちょっと言い過ぎたかなと彼はそれでも眉を少しあげただけだった。
「、、、そうだね。じゃあわかった、せめて自主練が終わった後にしてくれる？2時間くらいで終わると思うから。」
彼はまた笑みを貼り付けて、その場を去っていった。
『、、、ごめんね、出しゃばっちゃった。』
苦笑いを隠せないままそう告げれば、旭が私の手を取って上下に振り始めた。
「いやーありがとな！ありがとな！郁弥にも会えるしあいつにもズバって言ってくれたし！」
いやー、スカッとしたー！！
そう言いながら激しく私とシェイクハンズする彼を宥めつつ、真琴も優しい顔して。
「Aらしいよ。ありがとう。」
そんな言葉と同時に、遙は私の頭を撫でた。
私に甘すぎる気もするけど。
『ありがとう。』
思わず笑みが溢れた。
ーーーーーーーー
日和くん、ごめんねぇ。
悪者みたいにしてごめんねぇ。
決して嫌いなわけではない。
けど、夢主の性格上ああ言う言葉投げる人嫌いなんだろうね、勝手に文句言うんだもん。
人のこと好き嫌い言って欲しくないなとは思ってるけど、ちゃんと許せないことは許せないってする子なのごめんね日和くんんんん！
(早く仲良くさせたい)
終わり
ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←わかるよ？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 562人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヒヨコ | 作成日時：2018年12月20日 10時
