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[救えますか?]
「[!!]」

思考の海に潜っていた耳に入った言葉に顔を上げる。
まっすぐ。
銃口を見てそう発した彼が、彼女を見る。

[救えますか?]

少しの沈黙。
そして、

[救えます。]
[なら救って!]

答えとともに銃口を向ける彼に反応し素早く銃口を上げて牽制するチーム。
さすが、α。

[移動します、]
〈待て。〉

あぁ、まだ言うか!
折角彼女が意を決して言葉を発したと言うのに!!
ついつい睨んでしまうのは許してほしい。
こちとらそんな銃口ごときにビビる年はとっくに超えているのだ。

だが、それをなんとかできないビッグボスではない。

[医療人と患者の保護を最優先する。]
[全員銃口の前に整列。]

淀みない動きで1対1の構図が完成する。
この構図ができればとりあえず問題はない。

彼らが、自身が死んでもこの手術を止めたいなら別だが。

〈なんのつもりだキャプテン。〉
〈各自がするべきことをするだけだ。〉

そう、やるべきことを。

〈行きましょう先生。〉
[!はい。]

ゆっくり。
私が常に銃口に近くなるようにこっそり気をつけながら進む。

〈医者は患者を助け、我々は守る。〉
〈、、、守るべきものを。〉

手術に私はいらないだろうと、外から扉を閉めて。
銃口の方へと意識を向ける。

長くて2、3時間。
短くて1時間弱。
彼らはこのまま。
全ては、

[開腹します。]

彼の、想い人の手にかかってる。

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作者名:ヒヨコ | 作成日時:2021年1月17日 21時

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