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第十五話 ページ15

『捕まえには来てない、けど。』
「けど?」



この人なら、詳しく知ってるかしら。


『その美少女名探偵って、なんなの?』
「、、、え?」

キザな仮面は何処へやら。
きょとんとする彼。


「、、、度々の難事件を解決する名探偵。」
『それ、工藤君でしょ?』
「まぁ、ここまでなら一応そうですね。」
『??』


不本意、とでも言いたげな声を出すキッド。
、、、仲悪いの?
って、探偵と怪盗じゃ分かり合えないか。


「ただ、私が言っているのは女性なんです。」
『そうね、それじゃ工藤君には当てはまらないわね。』


くすくすっ、、、と笑みをこぼしながら言う。
そんな私を見て、彼も微笑むと。


「美少女名探偵。それは貴方のその美貌から付けられた名ですよ。」
『、、、私の容姿ってことかしら?』
「そう言うことですよ。」


ふっ、と笑って彼は私に近づいてくる。


「A嬢、鏡を見たことはおありで?」
『バカにしてるの?』
「いえ、そんなつもりは。」

細く笑う彼。
、、、不本意だが彼が私の名を知っていると言うことは私がその探偵なんだろう。
これでやっと工藤君たちが言ってたことと辻褄が合う。


『、、、貴方は?』
「え?」

白い鳥。
そんな貴方の仮面のしたは。


『貴方は、鏡を見たことはあるのかしら?』
「っ、」

どんな風になっているのかしらね。
苦しみ?
喜び?
それとも憎悪?

何故こんなことをするのか。
それは、きっと貴方にしかわからない。


『まぁ今日は会えただけでよし、ね。』


カンカン、、、
足音がするところから察するに、彼が来たんだろうから。


『でも。』


近づいてきていたキッドのネクタイを引いて言う。



『次は捕まえてあげるわ。』


待ってなさい。

そう、告げた。

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作者名:ヒヨコ | 作成日時:2014年5月7日 0時

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