第一話 ページ2
『ふぅ、、、』
かけていた眼鏡を外して本を閉じる。
ここは私がよくいる帝丹高校図書室。
結構広いし、様々な種類の本があるから私はよくここに来る。
『ん?、、、っな、』
「よ。」
顔をなんとなくあげたらいた1人の男子生徒。
よ。って。
よっ。て!!
『だ、れ、、、』
「あ?一応同じクラスだぞ俺ら、、、」
『え?!』
呆れたような顔をして私を見る彼。
、、、あ。
『隣の、、、?』
「工藤新一。って、名前まで覚えられてねぇーのかよ。」
もう呆れるを通り越して苦笑いになった彼をみて思う。
なんか、聞いたことある名前、だなぁ。
あ。
そうか。
『高校生探偵、だったわね。』
そうだ。
だから聞いたことあったんだわ。
そう納得していると。
「いやー、一応、、、な。」
そう言う彼。
やれやれ。
『満更でもなさそうよ。』
くすっと笑ってそう言えば。
「ゔ、、、」
彼は言葉を飲み込む。
それをみてまた少し笑いながら私は席を立つ。
『どんな用があったの?』
「はぁー。最初から聞いてくれればいーじゃねぇかよ。」
『だって言わないんだもの。』
古書。
そう書かれた本棚へ行く。
普通の本よりもふた回りほど大きい本がたくさんある。
ページも古いし、英語やラテン語のままのものも多い。
だけどすごい知識が詰まってる。
すごい経験が詰まってる。
だから私はこの本が好き。
帝丹高校はすごく古書が充実してて。
私にとっては宝庫だ。
「如月さー、ホームズ好きだろ?」
私が空想に浸ってる間に私の隣に来た彼が言う。
私は思わず彼を凝視する。
別にばれないようにしてたわけじゃないけど。
バレることもしてないつもり。
そんな私に、彼は推理ショーを始めた。
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作者名:ヒヨコ | 作成日時:2014年5月7日 0時