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阿「あれ、ふっか。どうしたの？」
深「気付いたらAもあべちゃんもいなくなってたんだけど、どういうこと？」
腕を掴んだまま阿部くんと私を見た辰哉くんが、少し怒りを孕んでいるような声色で聞いてくる。
やだ、なんか、だめだ。
初めて向けられた視線に、胸の奥が苦しくなる。
『私が、勝手に出てきたの。阿部くんは私について来てくれただけで、』
深「…なんで？楽しくなかった？」
『っ、いや、えっと』
阿「具合、悪かったんだって」
どうやって言おうか躊躇う私の横から阿部くんがそう言葉を挟んだ。どうやら助け舟を出してくれたみたい。
その合図に、私の方を見た阿部くんが緩く口角を上げた。
深「え？！具合悪かったの？」
それを聞いた辰哉くんは驚いたように目を丸めたあと、固くなってた表情を解いた。
『あ、いや、』
深「まじかー、俺全然気づかなかったわ、ごめん。じゃあ早く帰んなきゃな、」
辰哉くんは私の手首を解放して、その手を今度は私の額あたりに当てる。
驚いてびくりと身体が揺れてしまったけど、彼は「熱はなさそーだな」とそのことには気付いてはないみたい。
なんか逆に熱が出た気がする、耳の端っこあたりに血が集まる。
今更ちがうとは言えないし、
…仕方ない、今は具合悪いってことにしておこう。
深「それなら、俺Aと家隣だしこっからは送ってくわ」
阿「あ、そっか。俺はこの後塾だからここでお別れかな、じゃあまた、明日学校でね。葉山さんも、またね」
阿部くんがひらりと私に向かって手を振った。
私も小さくそれに向かって手を振り返す。
去り際、阿部くんは私と辰哉くんをくらべ見て、少しだけ含んだような笑みを浮かべた気がする。
気のせい、かもしれないけど。
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こゆき(プロフ) - ぽめさん» こんにちは！描写気をつけて書いているのでそのように読んでいただけてとても嬉しいです…！優しいお言葉ありがとうございます！この先もお付き合いいただければ幸いです…！ (2021年11月1日 22時) (
レス) id: 1ae247aadb (このIDを非表示/違反報告)
ぽめ(プロフ) - こんにちは！ふっかの主人公ちゃんへの誘惑が甘過ぎて、毎回キュンキュンしながら読んでます、、、描写もとても細かくて、頭のなかで様子をイメージしながら読むのがとても楽しいです…！この先ふっかがどうするのか…楽しみです！無理はなさらず頑張って下さい！ (2021年10月24日 21時) (レス) id: 974c37f842 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し88264号さん» はじめまして…！一番だなんてわたしには勿体なさすぎる御言葉ですが、そのように言っていただけて本当に嬉しいです！コメントありがとうございます！こちらこそこれからもお暇な時に読んでいただけたら幸いです…！ (2021年10月11日 2時) (レス) id: 1ae247aadb (このIDを非表示/違反報告)
名無し88264号(プロフ) - はじめまして！色んな作品を漁っていたらこの作品に辿り着いたのですが、今まで読んできた作品の中で一番好き！っていうくらい大好きです、、思わずコメントまでしちゃいました(*´-`)これからの更新も楽しみにしています！無理せず頑張ってください！ (2021年10月3日 13時) (レス) id: 6f3aec2268 (このIDを非表示/違反報告)
雪色ぺんぎん(プロフ) - こゆきさん» えええぇ…もうこんな神作者様にそんな風に言って頂けて幸せしかないです！最新話弾丸で読みました…もうほんと素敵です。これからのずっと応援してます！このご時世ですのでどうかお身体に気をつけてお過ごしくださいませ。長々と失礼しました。 (2021年8月27日 0時) (レス) id: 4008c4223a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2021年5月2日 12時
