ハニーシュガーの誘惑２【紫】

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＞Fukazawa side.



渡「ふっかー、おまえこれからどうすんの？」


テストが終わり、教室で晴れ晴れした気分でいるとなべにそう聞かれ、俺は「どうするってなにを？」と首を傾げた。


渡「Aちゃん。テスト終わったから、これから放課後一緒にいる理由なくなるんじゃねーの」

『あ』


建前としては赤点回避のために勉強を教えてもらうってことになってるけど、ほんとはただAといる理由がほしくて始まった放課後の勉強会。

テストが終わってしまえばAを引き留める理由はなくなってしまう。

やっと少しだけ変わった俺と彼女の距離が元に戻ってしまう前に、新たな策を見つけなくては。



岩「Aちゃん、たぶんテスト終わったら放課後にああやって会うのもなくなるって思ってそう」

渡「ふっかが泣きながら頼んだから渋々付き合ってくれてただけだしな」

『泣いてはねーわ！』


…ちょびーっとだけ汚い手は使ったけど。


まあそれはいいとして、とりあえず、せっかくAと距離が少し縮まったんだからこの流れを途絶えさせないようにどうにかしないと。


そうして普段使わない脳をフル回転させて捻り出したのが……、



渡「ふは笑 なんだよその、"Aちゃんとボーリング行っていいとこ見せてワンチャン手とか触れちゃってドキドキさせちゃうぞ大作戦☆"って。ふざけてんの？」

『全然、超本気』



作戦はこうだ。

まずこの後、HRが終わったらきっと速攻で帰ろうとするであろうAを引き止める。

そして、勉強を教えてくれたお礼とか何とか言ってAの放課後の時間をもらって、俺となべと照とAの4人でボーリングに行く。


んで、チーム分けで俺とAが同じチームになって一緒に遊んでるうちに、

俺の華麗な手捌きを見たAに"あれ、なんかやっぱり辰哉くんかっこいい？"って思わせちゃおうってわけ。


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