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「ふふふん」
『………なに、』
「んー？えへへ、」
さっきからずっとこの調子のお姉ちゃんは、私の部屋に入ったあともベッドの上に座ってニヤニヤしながらこっちを見ている。
制服をハンガーにかけながらくるりと首だけお姉ちゃんの方に向ければ、にやりと笑ったお姉ちゃんが口を開いた。
…うわ、なんかすごい嫌な予感がする。
「A、お姉ちゃんになにか言うことない？」
『……ないけど』
「えー、ほんとに？」
『今日の夜ご飯なら、お姉ちゃん来ると思ってなかったからまだ用意してないよ』
「いや違う違う、全然違う！」
そういうことじゃなくて、と立ち上がったお姉ちゃんが私の前にやってきて両肩をつかんだ。
なんかわからないけどめちゃくちゃ興奮してる…？
「ね、もしかして付き合ってるの…？！」
『なに？』
「辰哉くんと！」
………は？
固まった身体。
手に持っていた制服のリボンがぼとりと床に落ちた。
『っ、何言って、』
「だって見たよさっき、」
道のところでなんか怪しい感じだったじゃん、とにまにましてるお姉ちゃんに頬をつんつんされる。
『付き合ってるって、…そんなわけないでしょ』
「でもふたりでこの時間までどこか行ってたわけでしょー？デートしてたんじゃないの？放課後デート♡」
すぐにそっちに持っていこうとするお姉ちゃんにはぁっとため息をつく。
『……違うから。勉強教えてって言われて教えてただけ。他にも人いたし』
「勉強会？」
『…まぁ、そんな感じ』
「ふうん、でもAが勉強会とか珍しくない？もしかして辰哉くんにお願いされたから行ったの？」
…あーもう、辰哉くん辰哉くん言わないでよ。
いまはなるべく考えたくないんだから。
「ね、やっぱりAさぁ、辰哉くんのことまだ好きなん────」
『変なこと言わないで！なんもないから！』
私が出した大きな声に、お姉ちゃんが驚いたように目を丸くした。
その隙にお姉ちゃんの手を振り払って落としたリボンを拾う。
『…もう、辰哉くんに対してそういうのはないから』
「A、」
『…私、ご飯作ってくる』
何か言いたげなお姉ちゃんに背中を向け、部屋を出ようとドアノブに手をかけたその時、
「待って、A」
妙に真剣な声色で、お姉ちゃんが私の腕を掴んだ。
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こゆき(プロフ) - さゆさん» コメントありがとうございます…！更新頑張ります！！ (2020年11月29日 10時) (
レス) id: 7e9ebf3478 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ(プロフ) - 楽しいです！更新楽しみにしてます(^^) (2020年11月26日 23時) (レス) id: 04307595de (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - (名前)ひなさん» いつもありがとうございます…！自己満の拙い作品ですが、好きだと言っていただけて本当に嬉しいです！さらに楽しんでいただけるよう、更新頑張ります…！ (2020年10月18日 0時) (レス) id: 7e9ebf3478 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ひな(プロフ) - うわあ新しい作品もめちゃめちゃきゅんきゅんします…！！ほんとにこゆきさんの小説好きすぎて…毎日見てます！！しぇあはうすの住人もハニーシュガーの誘惑も楽しみにしてます＾＾ (2020年10月12日 16時) (レス) id: cc80ef896f (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - さーたんさん» コメントありがとうございます…！描写とても考えながら書いているので、そのように言っていただけてとても嬉しいです！今後もよろしくお願いします…！ (2020年10月11日 21時) (レス) id: 7e9ebf3478 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年10月5日 23時
