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「Aってさ、頭いいくせにたまに意味わかんないこと言い出すよな」
『私、意味わかんないことなんて言ってないよ』
「言ってるよ」
彼がまた昼に会ったときみたいな不機嫌な顔をした。
なにその顔。そんな顔されたって困る。
「邪魔って何、俺そんなこと思ったことないんだけど」
『それはまだ幼馴染だってバレてないから』
「いや、知ってるよ。俺の友達とか」
『え？』
「だって俺言ってんもん。Aの話題が出てきたときとか、あいつ俺の幼馴染なんだーって。(まあ言ってんのはそれだけじゃないけど)」
……え、言ってるの？
驚く私をよそに辰哉くんは一息置いて麦茶を飲んで。それからまた私の方を見て首を傾げる。
「え、なに、じゃあもしかしてそんなこと気にして俺のこと避けてたの？」
『避けてなんかないけど』
「いーや、避けてた。廊下ですれ違ったときとか声かけようとしてんのにすごいスピードでいなくなるじゃん。俺 正直、Aに嫌われてんじゃないかとか思ってたんだけど」
『…声かけようとしてた？知らないよ、そんなの』
そもそも廊下ですれ違った？
私の記憶では彼に会ったのは入学式の時に「またおんなじだな」って言われたのが最後だ。
それからはほとんど顔も合わせていないし、もちろんこうして話したりすることもなかったし。
というか、私に嫌われてるんじゃないかって、
………私が彼のことを嫌いになんてなるわけないじゃないか。
「まじで言ってんの？……うわ、俺そんなに目に入ってねーんだ」
『…目？』
「あー、いや、なんでもない」
くしゃりと後ろ髪を掻いた彼に聞き返せば、辰哉くんはなんだか曖昧に笑って。
それから空になったグラスを置いて勉強机に積まれた教科書に視線を移すと、「てかAさぁ」と口を開いた。
「勉強しすぎなんじゃない？昼間のあれも、歩きながらやってたから落としたわけでしょ？」
『あれはたまたま後ろからぶつかられただけ。それにこんなんじゃまだ全然足りてない』
「えー、お前頭いいんだからそんなにやらなくてもどうせ一位とれんだし、ちょっとは休んだらいいのに」
俺なんてこの前の数学のテスト何点だったと思う？17点だよ？
となんでか自慢げに笑った彼に私は大きくため息をつく。
17点って、
………あのテストでなにをどうしたらそんな点になるんだ。
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こゆき(プロフ) - さゆさん» コメントありがとうございます…！更新頑張ります！！ (2020年11月29日 10時) (
レス) id: 7e9ebf3478 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ(プロフ) - 楽しいです！更新楽しみにしてます(^^) (2020年11月26日 23時) (レス) id: 04307595de (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - (名前)ひなさん» いつもありがとうございます…！自己満の拙い作品ですが、好きだと言っていただけて本当に嬉しいです！さらに楽しんでいただけるよう、更新頑張ります…！ (2020年10月18日 0時) (レス) id: 7e9ebf3478 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ひな(プロフ) - うわあ新しい作品もめちゃめちゃきゅんきゅんします…！！ほんとにこゆきさんの小説好きすぎて…毎日見てます！！しぇあはうすの住人もハニーシュガーの誘惑も楽しみにしてます＾＾ (2020年10月12日 16時) (レス) id: cc80ef896f (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - さーたんさん» コメントありがとうございます…！描写とても考えながら書いているので、そのように言っていただけてとても嬉しいです！今後もよろしくお願いします…！ (2020年10月11日 21時) (レス) id: 7e9ebf3478 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年10月5日 23時
