素直になれなくて……【アイナナ】 (ページ22)

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第20話ページ22

｢星川さん…その｣

｢うるさいっ！話しかけてこないで！｣

結局あれから3日後まだ喧嘩したまんまだ…

｢なーに、紅莉まだ一織くんと喧嘩してるの？｣

｢うるさいっ！関係ないじゃん！｣

最近凄くイライラする……

少しのことでもかっとなってしまうんだよね…

｢そろそろ仲直りしたら？｣

｢嫌だ！｣

｢あかりん、王様プリン食うか？｣

｢いらないっ！｣

｢あの～、星川さん～、ちょっといいかな～～？｣

目の前に来たのは宮口華を中心とするギャル系グループ。

宮口さんたち問題ばっかり起こしてて少し怖いんだよね

｢あ、うん｣

***

｢そこ座りな。｣

｢ありがとう。｣

結局屋上に呼び出された。
なんだろう…怖いな

｢あんた最近和泉と喧嘩してんの？｣

｢べ、別に違うもん｣

どうしてそれを…

すると華はふっと笑って
｢星川さん分かりやすい～喧嘩してるんでしょ？｣

｢う、うん｣

｢ねぇ？和泉ってうざくない？｣

え？そんなこと思ったことないな…
たしかに生意気なやつだけど…

｢あいつマジでイキってるじゃん？自分のこと完璧とか皆とは違うとか思ってそうじゃない｣

｢そ、そんなこと…｣

そんな私の声も華の声にかき消されてしまった

｢ねぇ、星川さん、あいつの事いじめてみない？｣

そんなの間違ってるよ！
嫌いだからっていじめるなんておかしい…
そんなの自分にも相手にもいいことない

すると私の心の内を察したのか急に冷めたこえで華はこう言った

｢なぁ、星川、あんたも馬鹿じゃなと思ってるけど、うちらを敵に回したらどうなるか分かるよな？｣

怖い…脅すってわけ…でもいじめるなんて私には出来ない

それに…

｢ふざけないで！アイツは大切な仲間なの！同じ夢を目指して頑張ってるの！そこにあんた達が入ってくる余地なんてないよ！それに、それに｣

｢私は一織の事、大好きだから、そんなのできない！｣

あ、言っちゃった…どうしよう

｢おい、星川！調子乗るなよ！｣

そう言って華は私を殴りにかかる

いいよ、別に殴ってきなよ…痛くもないよ。
一織をいじめるくらいならこっちの方がマシだよ