素直になれなくて……【アイナナ】 (ページ21)

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第19話ページ21

今日はライブ中止になったとはいえちゃんと練習しないと

そう思って私が練習しているのは寮の中庭。

ここ練習するのには丁度いいんだよね！！

よし！音楽プレイヤー聞きながら踊ろうと！

｢頑張りすぎは体に良くないと言ったでしょ？｣

え？一織！？

｢でも私には取り柄がないの！他のメンバーと違ってだから努力して補わないとだめなの！｣

彩香やりんと私は違う。

私には取り柄がないから人一倍努力しないとだめなの！

なのにどうして邪魔するの…？

｢貴方、馬鹿ですか？｣

｢ばっ…馬鹿って…｣

なにもそこまで言うことないじゃん！

｢だから、練習のしすぎで体を壊したら元も子もないでしょ。｣

でも……練習しないとだめなの。私とアイツじゃ根本的に違うの。私には才能がないの！

パーフェクト高校生とか言ってるのにどうして分からないの！！

｢ほら、今はゆっくり休んでください。｣

今はその優しさでさえも鬱陶しく感じてしまった。

｢馬鹿なのはアンタじゃないの！？アンタは歌もダンスも上手くて才能あるじゃん！私には何の取り柄もないの！だから練習するしかないの！なのにどうして邪魔するの！？｣

｢そんなつもりじゃ…星川さん、誤解です、落ち着いて。｣

｢うるさいっ！話しかけないでっ｣

｢もう戻るから！｣

｢待ってください！｣