体調不良に要注意！気象系 (ページ38)

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第５章ページ38

智サイド

僕たちは病院の中に入って行って、言われた通りの病室に入る。

そこには、ちょっと顔色が悪いけど穏やかに寝ている翔の姿がいた。

でもやっぱり雅紀は安心しないみたいで、泣きそうな顔になっていた。

雅：「っ…なんで、言ってくれなかったのかな…？」

雅紀のこんな切なそうな顔、久しぶりに見たな。

きっと、自分のこと攻めてるんだろうな…

でも雅紀、それは誰でもおんなじ気持ちだからね。

その時、翔の長い睫毛がかすかに揺れ、潤った目をうっすらと開けた。

智：「翔？大丈夫？」

翔は苦痛に顔を歪めて、荒い息を繰り返した。

みぞおちあたりが痛いみたいで、ぎゅぅっと僕の服を掴んでる。

智：「雅紀、ナースコール押して！」

雅：「あ、うん。翔にぃ、大丈夫だからね、頑張れ。あとちょっとで楽になるよ。」

僕たちは翔に精一杯話しかけるけど、翔は嫌な汗をかいていて、痛そうにみぞおち辺りを抑えていた。

片手で掴まれてる僕のシャツはしわくちゃになり、力が抜ける感じが全くない。

看：「大丈夫ですか、嵐山さん！」

看護婦さんがすぐ入ってきて、翔に痛み止めを飲ましてくれた。

そのあとは、翔はだいぶ楽になったのか、俺たちのことを不安そうに見てる。

多分叱られると思ってるんだろう。

…まあ、本当に叱るけど(笑)

雅：「翔にぃ、何があったか教えて。」

雅紀は優しく翔に聞いて、翔はかすかに頷く。

翔：「ん、あのね…」