ウォらァァ！！。 ページ13
「ウォらァァ！！二口どこいったぁ！！！」
体育館の床で地団駄を踏む鎌先を、どこいった〜？と癒やし成分も茂庭がチョコチョコ歩き回る。
その時、二口が女子を連れて帰ってきた。
「たぁでーまー！………は？なんでいるんスか？」
二口は突如現れた先輩の姿に少し戸惑いながらそう聞いた。
「なんだよ駄目か？ってかそれより、コイツあれじゃんか、かにパン女子。」
すると、Aは困り眉で、
「……あのーー…スミマセン。」
と右手を上げた。
「はっ、はい…」
と茂庭。
「私がかにパン女子って噂、どこまで広がってるんでしょう……」
「…？県内のバレー部の人にはもう伝わってると思いますけど……。結構有名人ですよね、会うことができて恐縮です！」
A「そ、その噂、どこまで広がるのかと思うと……。そんなんで有名になっても私嬉しくないです！！」
と二口に詰め寄る。
「いや俺に言われても…」
「二口が困らせられるって新鮮だよなー」
と、笹谷が呟く。
A「……でも、この茂庭さんって人？？
結構癒やし成分入ってる人だな〜
孝支と似てるー」
「こーし…？」
「私の下僕。」
「…え？下僕？」
##〜
Aside
「つまり、この子、今迷子ってこと？」
笹谷さんと話して、気づくと、それなりに話が進んでいた。
「ま、そーゆー事ですねー」
「君、ケータイ持ってないの？迎えに来てもらう？」
と、茂庭さんが覗き込んできた。
「…あーー、えっと………忘れた…」(小声)
カチン、と全員が固まる。
これ全部一式デジャヴなんだけど………
これって…このままじゃ孝支に怒られるやつ…？
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