第52話 ページ18
−あなたside−
ヒュース「というわけだ。」
あ「…そんな…！」
…ヒュースの言葉が信じられなかった。
あ「ハイレインさん、そんなこと一言も…」
ヒュース「俺も、噂程度には聞いていたが、こうなった今、それしか理由がないだろう。」
あ「…どうして…私…ハイレインさんの気持ちに気づけていたら…」
ヒュース「お前、なにかもらってないのか？」
なにか…
あ「…！手紙！！どこいったんだろう…」
ポケットの中を必死に探すと、くしゃくしゃになってしまっている封筒があった。
私はそれを抱きしめた。
それを見ていたヒュースは顔を逸らした。
ヒュース「…きっと、その中にあの人の本当の気持ちが書いてあるはずだ。
…あともう一つ、言ってなかったことがある。
一生言う機会はないと思っていたが…」
そう言って、こちらを見て微笑んだ。
あ「なに…？」
ヒュース「…俺は…小さい頃からお前のことが好きだった。」
あ「え…」
ヒュース「…お前の一生懸命なところや、一途なところ、優しいところ…全部…ずっと好きだった。」
あ「…でも…私にはハイレインさんが…」
ヒュース「わかっている。
この気持ちに応えてもらえないことくらい、わかっている。
…何年一緒にいると思ってるんだ…！！」
そして、整った顔が大きく歪んだ。
あ「ヒュース…」
ヒュース「だから…せめて…
最後まであの人のこと好きでいてくれ。
俺の大好きな一途なお前でいてほしい…
そして、あの人の望み、叶えてやれ。」
あの人なりに苦しんで出した答えなんだろう。
そう涙を流しながら優しく言う彼はとてもかっこよくて儚くて…
そして…美しかった。
ヒュース「…近い間に手下の国が玄界に接近する。
俺はそいつらに頼んで国伝いにアフトクラトルに帰る。」
あ「…私も！」
ヒュース「…ダメだ。お前が国に帰ればあの人が悲しむことになるんだぞ。
お前だって苦しむ。
そんなこと、俺はさせたくない…」
あ「…でもっ…」
ヒュース「…俺の最後の望みだ。…許せ…」
次の瞬間、唇を奪われていた。
逃れようとしたけど、背中に回ったヒュースの手が震えていて…
抵抗する気になれなかった…
なぜか私も泣いていた。
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R.K - 完結おめでとうございます！とても感動しました。これからも頑張って下さい♪ (2016年4月2日 14時) (
レス) id: 498a4309dd (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星赤桃緑(プロフ) - mintoさん» ありがとうございます！！おかげさまです！！新作のほうも、よろしくお願い致します！！！ (2016年3月12日 18時) (レス) id: 8cf5d0a285 (このIDを非表示/違反報告)
minto - 完結おめでとうございます！お疲れ様でした！ (2016年3月10日 7時) (レス) id: 98a6a73a7a (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - 北斗七星赤桃緑さん» はい！新作楽しみにしています！ (2016年3月9日 19時) (レス) id: ed39401e79 (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星赤桃緑(プロフ) - みーさん» ありがとうございます！！読者の皆様には感謝感謝です！！もしよろしければ、新作のほうもよろしくお願い致します！！！ (2016年3月9日 19時) (レス) id: 8cf5d0a285 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北斗七星赤桃緑 | 作成日時：2016年2月2日 7時
