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ーAの夢の中ー
「はじめまして。Aちゃん」
あそこにいるのはだぁれ?
「よわむし」
「すぐなく」
「ぐずでのろま」
あそこでわたしのわるぐちをいうのはだぁれ?
「どうせかおだろ」
「ほんとさいてー」
お前たちは、だれ?
「Aちゃんだって、本当は僕らのこと
けいべつしてるんだ」
いったい…あなたはだれなの…?
ーー
クプラ「クプたんお手製オムライスができたよぉ!おはよぉ!」
『うっ……ぅう…』
クプラ「どした?ほら、はやくおきて?」
『…にぃ…さん……。』
なんだろう…嫌な夢を見ていた気がする。
兄さんがいると…安心するな。
『いま、いく』
クプラ「うん」
ーリビングにてー
『んまーっ。やっぱり兄さんのオムライスが
1番好きだわぁ』
クプラ「あら!!それ本当っ!?はりきっちゃった♡」
『あ……うん…』
クプラ「そういえばさぁ」
切り替え早すぎん??
『う、うん。なに?』
クプラ「ここ、まだ消えない?」
トントン、と肩ら辺をたたく。
…あぁ。昔のね。
『もう一生消えないよ。多分』
クプラ「痛くはないの?」
『痛みはもうとっくに消えてる。
ただ…形だけが残ちゃった』
クプラ「そう…」
『何年前だっけね。…通り魔だっけ?』
クプラ「うん…。もう何も考えられなかったなぁ」
『私たまにねぇ…あの時死んでれば良かったのにって考えちゃうんだよね』
クプラ「…なんで?」
『なんでかな。生きてても無駄だなぁって
思うことが多いから?』
クプラ「無駄じゃないけどね。みんなの太陽みたいな存在だと思うなぁ」
『…お世辞?兄さんそんなこと言うんだ』
はは、と何気なく笑う。
なんか、兄さんらしくないなぁ。
クプラ「…こんなくらいはなしはおーしまいっ!ねえ、コラボしない?」
『は?』
クプラ「一緒に何か歌おうよ」
『は?いや、私音痴だし』
それに今は歌いたい気分じゃない。
一体何を血迷ったんだ。
クプラ「歌えば、少しくらい気が紛れるんじゃあない?」
『…歌いたくないもん』
クプラ「えぇ〜。いいじゃん!歌ってさ、
言葉じゃ言えないことも表してくれるんだよ?
自分の感情に見合った歌をうたお!」
『…』
クプラ「…まあ、そんなに急ぐ必要もないけどね?」
『うん…』
クプラ「けど。逃げてばかりじゃダメだかんね?ちゃんと向き合うことが大事だから」
『あ…わかっ、た…。そうだよね』
そっか。私、ずっと逃げてたんだ。怖くて。
なら…ちゃんと、向き合わないと。
みんなに、謝らなきゃだめなんだ。
たった一言。
「ごめんなさい。」
って。
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はんぺん野郎(プロフ) - 夏猫さん» コメントありがとうございます!そこの場面個人的にも良いなと思いました…笑 (2019年4月3日 22時) (レス) id: 8470a177eb (このIDを非表示/違反報告)
夏猫(プロフ) - そらるパ─ンチまふまふキ─ックそらるんのアホ!が好きです(´・ω・` (2019年4月3日 15時) (レス) id: 1e7a204824 (このIDを非表示/違反報告)
はんぺん野郎(プロフ) - 碧依さん» コメントありがとうございます!しません…尊いですね…口調とか性格とか合ってるか分かりませんが、そう言っていただけて嬉しいです…! (2019年3月30日 10時) (レス) id: 8470a177eb (このIDを非表示/違反報告)
はんぺん野郎(プロフ) - 優輝さん» いえいえ!またいつでもお待ちしております! (2019年3月30日 10時) (レス) id: 8470a177eb (このIDを非表示/違反報告)
碧依(プロフ) - しません...尊すぎます (2019年3月30日 2時) (レス) id: a2752df086 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はんぺん野郎 | 作成日時:2019年2月15日 23時