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軽く拳骨を下せばすぐに起き上がる陽太郎。
しばらくキョロキョロした後に、私とヒュースが先ほどよりは打ち解けたのを理解したのか、満足そうにお菓子を食べ始めた。
「うむ。おれは信じていたぞ！おまえたちは なかよくなると」
どうやら本当にただの親睦会として私を呼んだらしい。
捕虜と仲良くさせるなんて訳がわからないが、陽太郎なので許す。
バリバリと音を立てながらチップスを咀嚼する陽太郎は、キランと目を光らせた後、机の上に置いてあったパソコンに手を伸ばし、起動させた。
…五歳児が、パソコンをいじっているだと…？
カシャっ
「…撮りすぎだ」
「可愛いからいいの」
ヒュースには引かれているが気にしない。
そんな私たちを両側に、陽太郎は画面を見せてきた。
そこには、次に玉狛第二が戦う相手である二宮隊、影浦隊、東隊のログが表示されている。
…なるほど、玉狛第二の対策をしてあげたいと。
「A、ヒュースにコイツらのことをおしえてやってほしい」
「三雲くん達にじゃなくて？」
「それはいい。あいつらはAのアドバイスがなくてもかてる」
と胸を張る陽太郎。相当な自信だ。
「…陽太郎は？」
「おれはねる」
「させるか」
目を閉じる陽太郎を摘んで膝に乗せる。
ジタバタ暴れているが、これは意地でも寝させないようにしなければ…
流石の私でも、今日会ったばかりの敵捕虜なのに 簡単に身内の情報を与えるわけにはいかないから。
「おれはねるんだ！」
「陽太郎が寝たら、私もう玉狛に来ないよ？」
「それはだめだ！」
軽く脅せば覚悟を決めてドッシリと構える陽太郎。
うむ。可愛い。
「つぎのらんくせん、Aはたまこま にきて見ろ。いいな？」
「うん？いやだよ面倒だし」
後からログで見れるんだし、リアルタイムで見る必要はない。
…いや、そういえばさっき、辻にリアルタイムで見ると言ったな。
やっぱり生で見るか。
…だとしてもその日の昼は学校あるし、見るとしたら寮から近い本部基地の方がいいのだけど…。
「おれのおねがいでもか？」
「う…ん……」
しがみついてくる陽太郎に 自分の中の意思が揺れ始める。
「おれのうわめずかいでもダメか？」
「…」
「どうがにおさめてもいいぞ」
「乗った」
指をパチンと鳴らして陽太郎を抱きしめる。
隣のヒュースからは冷ややかな視線が注がれているが、気づかないフリをしておいた。
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ろいど(プロフ) - 一気読みしました！！更新待ってます！ (2022年2月25日 16時) (
レス) id: 5682104901 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 続き楽しみに待っています！！！！ (2021年12月15日 0時) (レス) @page36 id: 6f7b9e6ac6 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 続編ありがとうございます！この作品大好きで、更新されるのいつも楽しみに待ってるので頑張って下さい！！応援してます！ (2021年2月16日 22時) (レス) id: e0fa08789a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2021年2月16日 21時
