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「ゆるせん！みんなしてゆうまをねらいおって！」
試合が終わり、納得のいかない結果で陽太郎はソファでジタバタ暴れた。それさえ可愛い。
うっとりする私を見ると、迅さんが早速口を開いた。
「賭けは俺の負けだな。報酬はどうする？おまえのトリガー返すのでいいか？Aもなんでも言え」
「…」「…」
黙り込む私達。
テレビからは風間さんと加古さんの総評が、やけに大きく聞こえてきていた。
…この賭けは…おそらくだけど、迅さんが勝てば、ヒュースを玉狛に入れようとしていたのだろう。
なんとなくだけど、そんな感じの事を考えているような気がした。
今日の試合でハッキリしたからだ。
今の玉狛じゃ、遠征が狙える立ち位置には居ないと。
だから、新しい戦力が必要になる。だが迅さんはヒュースの引き入れに失敗した。
…いや、失敗したのか…？そもそも賭けに負けた事自体が罠だったりして…
うーむ。
考えれば考えるほど分からなくなってくる。
「…おれは後に取っておく」
「そうか。Aはどうする？」
「…私も。またにするよ」
「分かった」
特に考えつく願いもないので、ヒュースと同じく とりあえず保留にしておいた。
そして話が終わり、私とヒュースの視線は自然と 暴れる陽太郎に移る。
そんな可愛らしい陽太郎は、いつのまにか大粒の涙をポロポロと流していた。
…泣いている姿も可愛い…！
「ひきょうだ！グスっ…ゆうまがまけるはずない…！」
「落ち着いて陽太郎」
まだ落ち着かない陽太郎を宥めて、頭を撫でた。
……フサフサ…可愛い。
「これは完全に自論だけど…今回は必要な敗北だっと思うよ」
「…ひつような はいぼく？」
「仮に今回勝ったとしても、このまま勝ち続けるのはムリだ」
長年の勘、というよりかは経験から思った事を言った。
玉狛第二はまだまだ弱い。
けど、この敗北を機に 玉狛第二はこれからもっと強くなるだろう。
迅さんの思惑通りにヒュースも入るとすれば格段にだ。
まあそれだけで他のチームに勝てるとは思っていない。
他の皆も腕は磨いているから。
それでも強くなろうとする意思は必要なのだ。
遠征を狙っている彼らだがらこそ、早めの挫折が必要だった。
そんな気がした。
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ろいど(プロフ) - 一気読みしました！！更新待ってます！ (2022年2月25日 16時) (
レス) id: 5682104901 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 続き楽しみに待っています！！！！ (2021年12月15日 0時) (レス) @page36 id: 6f7b9e6ac6 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 続編ありがとうございます！この作品大好きで、更新されるのいつも楽しみに待ってるので頑張って下さい！！応援してます！ (2021年2月16日 22時) (レス) id: e0fa08789a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2021年2月16日 21時
