【WT】攻撃手物語。２

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ひと段落して話が進む。



「玉狛のクガァ？鋼と荒船が負けたヤツか！おめーらこんなチビに負けたのかよ！ぶははは！おもしれェ！帰ったら久々にログ見るわ」

「見んなよ」



口を開いてゲラゲラ笑うカゲ先輩をジト目で見る。

にしても遊真と鋼さんが一緒にいるとはどういうことだろう。

この前のランク戦を通して仲良くなったのは知ってたけど、カゲ先輩と待ち合わせていたとなると…



「玉狛って言や たしかウチの次の敵か」


…それだ！そうか、遊真はカゲ先輩と戦って対策を練るつもりだったのか。


「B級上がりたてでもう上位入りたぁ中々必死じゃねーか。さては遠征だな？どした？好きな女子でも攫われたか？」

「はぁ…」



全くこの人は…。
自分に負の感情を向けられるのは嫌なくせに、すぐ人を挑発するのだから良くない。



「おいカゲ…」


止めに入ろうとする鋼さんの言葉を、まさかの遊真が遮った。


「知りたきゃ心を読んでみなよ。そういうサイドエフェクト持ってるんでしょ？」

「……俺のクソ能力はそんな便利なもんじゃねーよ」




やはり遊真の返事には毎回驚かされる。


そしてその返信からカゲ先輩が何を感じ取ったのかは分からない。

そのまま立ち上がって、「帰るわ」と言って去って行ってしまった。

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