曖 昧 ラ ブ

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そして夏祭り当日。



待ち合わせ場所に、既にりゅうはいた。私服もなかなかイケメン。



「りゅうっ」



「あ、A、おそ……………い………」



りゅうが、私の姿を見て固まる。



「え？」



希望通り浴衣を着て、せっかくだから髪もお団子にしてみた。



「どうですかね」



「…………ん」



りゅうが、目をそらす。それから、何も言わずに手を差し出した。



感想なし？ちょっと気になってりゅうの顔を覗きこむ。



「………あのな、Aはただでさえ可愛いのに、今日は…………浴衣で色っぽいから、とにかくこの手離したあかんで。絶対誘拐される」



「…………つまり、浴衣似合ってる、ってことですかね」



「…………そうなんちゃう？」



「素直に褒めろばかぁ！！」



「わ、叩くのなし」



「りゅうもカッコいいから！………手、離さないもん」



「………………ん」



りゅうが"……ん"って言う時は、大体照れてるということを学んだ。



「指は絡める？」



「どっちでも」



そう言いながら絡めてくる。素直じゃないな。



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