花輪クンの初恋 (ページ8)

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第七話ページ8

『じゃあ、さくらさん、さくらさんのお祖父様さようなら。』

「さくらクン、さくらクンのお祖父さんさようなら〜。」

あれから、少し話しこんでしまって時間は5時だ。

『そろそろ帰りましょうか。』

「そうだね。あまり遅くなるとヒデじいにも心配されちゃうし。」

『私も、叔父さんと叔母さんに心配されるから。』

「御両親は海外に残っているのかい？」

『あ、それは…』

言葉が出なくなる。

両親は事故で亡くなっているなんて言えない。

「無理に言わなくてもいいんだよ？西園寺クン。」

『…両親は、2週間前に事故で亡くなったの。だから日本にいる叔父さん達に養女として日本に引っ越してきたの。ごめんね、こんな暗い話しちゃって。』

私は笑顔で言った。辛いが何時までもショボンとしていては心配されてしまう。

「…辛かったよね。泣きたいなら泣いてもいいんだよ？」

『泣かないわ。何時までもショボンってしてたら叔父さん達や両親に心配されちゃうから。』

「そっか…君は強いね。」

『それは褒め言葉として受け取っていいかしら？』

「うん。」

『有り難う、花輪君。』

そのあとは、花輪君の家についても色々聞いた。

それに、明日は一緒に登下校する約束までした。