花輪クンの初恋 (ページ21)

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第二十話ページ21

時は過ぎてもう夏休み前だ。

「あ"つい"〜」

『暑いね〜。』

「とか言ってるAちゃんは全然汗かいてないよね。」

『そうなんだよね。あ、そろそろ朝の学活始まるから座ろ。』

チャイムが鳴ると同時に先生が入ってきた。

「皆さん、明日から夏休みです。夏休みだからと言って怠けてはいけませんよ。規則正しい生活を送って、宿題もして沢山の思い出を作ってくださいね。」

丸尾君の挨拶と共に学活は終わった。

今日は最終登校なので早く帰ることができる。

『さくらさん大丈夫？その荷物…』

「多分大丈夫だよ…」

「まるちゃんごめんね。私旅行行くから一緒に帰れないや。」

「そっかぁ…それなら仕方ないね。」

『穂波さん旅行楽しんできてね。』

「うん！じゃあねー！」

「『バイバーイ。』」

穂波さんが教室から出るとさくらさんは沢山の荷物を抱えて教室を出た。

私も後を追うように教室をでた。

「よっこいしょ、こらせと…。」

重い荷物を持って帰るのは無理なんじゃないかと思って声を掛けた。

『さくらさん。その…荷物持つわ。一人じゃ重くて持てないでしょ？』

「あ、ありがとぅ。」

『さくらさん家まで一緒に持っていくわ。』

「でも…」

『大丈夫、さくらさんが心配なの。』

「あんたそこら辺の男子よりいい人だねぇ。」

私はさくらさんの荷物を持ちさくらさんと帰りだした。