花輪クンの初恋 (ページ11)

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第十話ページ11

まる子の家side

まる子の家では、家族団らんが行われていた。

「その子、イギリスから来た帰国子女なの？！」

「そうなんだよ〜。話しをする限りね、お父さんがイギリス人でお母さんが日本人のハーフらしいよ。」

「そうなのね〜。そりゃあウチのクラスでも話題になるわけね。」

「そうなの？！」

まる子が大きな声で叫ぶ。

「えぇ、実際見に行ったバカ男子が、目が青色で綺麗な顔立ちしてた〜って聞いたわ。」

「うわぁ、勉強できて運動もできる美人はやっぱり違うねぇ…」

まる子は染々と言う。

やはり自分とは正反対の人だと思ってしまう。

「あとね、今日おじいちゃんと河川敷歩いてたら花輪クンとAと会ったんだ〜！ね？おじいちゃん！」

「え？！そうじゃのぉ」

何でワシに振るんじゃまる子と思いながら友蔵は言う。

「どんな子だったんだい？じいさん。」

「おじいちゃん会ったの？！いいなぁ羨ましい。」

姉の咲子が頬を膨らませる。

「…そうじゃなぁ、とても礼儀正しくていい子だったぞい？」

「まる子とは正反対の子ね。」

「アタシがバカだって言いたいのかい。」

姉妹喧嘩が始まろうとしていたが、母すみれの鶴の一声によりしなくてすんだ。