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カシャリ
誰が落としたカトラリーの音かは分からなかった
グルッペン
「生まれ落ちた時に理解した棺達とは違う喚び寄せた存在だ
当たり前だが彼女は棺というものを知らない
つい先ほど説明したがまだまだ混乱しているし、きっとまだ耐えきれないことが多い
あまり過度に触れてくれるな
そしてもう一度言う
どんな気持ちであったとしても…
絶対に、殺すな」
殺すな、の裏側に殺せば殺すと言わんばかりの音がある気がするのは何も知らない私だから感じるものなんだろうか
知らない故の恐怖から聞こえる妄想なんだろうか
それでも、その水色の瞳が赤く…
あか、く…？
グルッペン
「どうした？」
「……ぃ…え…」
優しく私に注がれた視線を寄越す瞳は、水色だった
隠れている方は赤だけれど…
今見えたのは確実に髪の避けられている方の目の筈な気が、した…けど……
気のせいだろうか
恐怖のあまり幻覚なんて笑えないが…
幾つもの料理が並び、煌びやかに見えるこの世界が皆固まってしまったかの様に静かなのは
確かに恐ろしいものであった
？
「棺様ちゃうってことですよね」
トントン
「あ？」
？
「いえ…侮辱や否定的な意味ではなく…
彼女にも名前があるんじゃないですか…？」
逆に問いたい話が出てきてしまった
棺に、名前はないの？
生まれる前に女の子なら男の子ならと決めて、女の子だったからじゃあこの名前！と決めたとしても
その子が棺であったなら名前を諦めて棺と名付けるの…？
？
「とんでもないもの見た様な顔で見られとる…」
？
「棺様ちゃう名前があるってことなん？」
？
「恐らく…？
グルッペンさんが言うことをまとめたら、この世界で生まれたワケちゃうんやろ？
同じ棺の存在があるんやったらきっと多少飲み込んでたと想定すると、棺がいなかったんちゃうかなって
となれば我々みたいにちゃんと名前があるのでは？」
ミルクティーのような色をした彼は、本当にその通りであると何度も頷きたくなる内容を言葉にしてくれた
グルッペン
「…あるのか？」
「……、」
頷くと、興味深いですと好奇心をありありとだした様な顔や驚いた様な顔に見つめられて…
結果居心地の悪さが増したが
棺様の名をずっと呼ばれるよりいい
かもしれない
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もろこし(プロフ) - コメント失礼致します。世界観、物語の展開とても好みで更新楽しみにしております。応援しております。 (2022年11月20日 1時) (
レス) @page26 id: 63f7f0517d (このIDを非表示/違反報告)
かみぶくろ*(プロフ) - 新作おめでとうございます！主様の文才と設定、そして世界観にいつも感激しております…更新されるたびに大喜びで読ませていただいております。主様のペースで更新頑張ってください！ (2022年11月14日 2時) (レス) @page24 id: 789bc89d04 (このIDを非表示/違反報告)
詩紀(プロフ) - 面白いです！！！これからも応援します！！！ (2022年11月13日 14時) (レス) @page24 id: 6da3ecdec3 (このIDを非表示/違反報告)
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