【d!】棺様 (ページ45)

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夕飯時

チーノさんが、ギョッとコチラを見て心配そうに私と目を合わせた後何かに怯えてショッピさんの方に向かって行った
最初、幻覚恋人症状持ちの人間たちは険悪なものかと思ったが、互いに互いを妄想癖とか幻覚症とか思いながらも仲良しではあるらしく…

やはり仲間なだけある絡みも度々見かけた
本当に、自分というか…棺という存在が関わると面倒なだけだと知ったのだが…

「…喉、詰まります」

ゾム
「ん…すまん」

『踏む』という発想からやっとの思い出出てきたのは、ゾムさんを椅子にして私が座るという行動だった
これ以上どうしたらいいかも分からなくて、痛くはないかもしれないけれど使ってる感とか…そういったところからどうでしょうと提案をすると…
それはどうやら新しい扉、新発見、未開拓の境地だったようで…

ショッピ
「…痛いもんばっかやなくて、こうやって使われたり家具みたいな扱いされたり、人権失いながら行動する感とか
ペットみたいな扱いされることで、両者心の安寧が保たれたらしい」

妥協案であり未だ心苦しいが、正直ナイフで刺してくださいとか叩いてくださいよりも
お膝に乗らせてもらって、一緒にご飯を食べてるくらいで許されるならそれでよくないか、ということで…

今は、落ち着いている…という状況

鬱先生やグルッペンさんがそれを聞いて苦笑していたが、周囲としてもその性質は性質で仕方ないと理解もある様子で、特に引き剥がそうという方はいなかった

…引き剥がして欲しかった

「も、お腹いっぱい…」

ゾム
「まだ食えてないで」

「ん"〜！」

最早どちらが受ける側であったか
寧ろ私は捕まって責苦を強いられる側であったのではないかと思うほど、胃が破裂すると冗談で言えないくらいに食事をとらされていて

ゾム
「かぁええ…」

「ゔゔゔっ…」

ゾム
「ひひ…ほら飲み込んだやろ、口開けて…！」

目の前に差し出される美味しい筈の食事の味を感じられないくらいに、

鬱
「誰か助けに行ったって」

オスマン
「あぁ、大先生は行かないんや」

鬱
「殺されるもん」

その時、ふと横からそれを取り上げて食べた人物がいた

ゾム
「…何すんねん」

ロボロ
「苦しそうやん、辞めたれ」

ゾム
「お前に言われたないわ」

あ、お腹絞めないで欲しいｯ…