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ゾム
「アヤ、アヤ……最近俺も構ってもらえてないんやけど…」
貴方の構ってほしいは私の精神を大きく削る一人なんです、と言えたら少しは落ち着くのだろうか
「ゾムさん、ですか」
ゾム
「…何それ、俺んこと忘れてた？」
ひらりとエーミールさんが手を振ってその場を去っていく辺り、何が起こっても聴いているから助けを求めるのは自由だなんて言っている様に見えるし、薄情
自分は安全圏か…助ける気もなさそう
「忘れてた、というより…色んなこと、ありすぎて…」
ゾム
「…まぁ、そうよな
分かってんねん、分かってんねんけどさ…
ぁ、なぁなぁっ…！この下ならｯ、いっいっ、いっ、いい、いっぱいいっぱい道具あるで…！！」
ハッとした顔をしたからどうしたのだろうと思ったのも束の間
それこそ目の前に立ち塞がる鉄柵を越えてしまえば、彼の求めるものは手に入るんだろうけれど
「ゃ、です…つねる、から…」
ゾム
「アヤの抓りは手に小鳥乗っけた時にちょっと爪痛いかもなってぐらいの感じやねん
…足りへんの
もっと、もっと血を吐く様な痛みが欲しいんや俺は」
血を
そう言われても…住んでいた世界で血を見ることは職業や体調によっては多くても、その他は不慮の事故とか月一のモノとか場所が限られてくるわけで
「……血、苦手、です…」
ゾム
「ぁ…あ…そうなん…？」
好きとは言えないし、滅多に他人の鮮血など見たことはないけど、大抵それはいい気分にはならない
ゾム
「…でも、でももっと…
弱っちぃその手で傷つけて…殺してほしいんや…お願い」
なんで…
「なん、で…ですか」
ゾム
「ん？だから好きやから…」
「なんで、死にたいんですか…」
好きな人に殺されたいとかも、分からない、理解が出来ない
どうして痛めつけられたがるのかも分からない
ほら、と無理矢理握らされるナイフは、彼が常に持っている折りたたみのものらしいけれど
それを使う勇気なんてない
「なんで、痛いこと…させるのかも…されたいのかも…わからないです…
痛いのは、怖いし……嫌じゃないですか」
実際死ぬのが怖くて必死になってる
実際、痛いのが嫌で、死ぬのが怖くて…
私は、帰りたくて泣いているのに
真逆にも思える彼に、理解が及ばなかった
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もろこし(プロフ) - コメント失礼致します。世界観、物語の展開とても好みで更新楽しみにしております。応援しております。 (2022年11月20日 1時) (
レス) @page26 id: 63f7f0517d (このIDを非表示/違反報告)
かみぶくろ*(プロフ) - 新作おめでとうございます！主様の文才と設定、そして世界観にいつも感激しております…更新されるたびに大喜びで読ませていただいております。主様のペースで更新頑張ってください！ (2022年11月14日 2時) (レス) @page24 id: 789bc89d04 (このIDを非表示/違反報告)
詩紀(プロフ) - 面白いです！！！これからも応援します！！！ (2022年11月13日 14時) (レス) @page24 id: 6da3ecdec3 (このIDを非表示/違反報告)
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