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そっと頬を撫でられる感覚に目が覚めた
目を開いて飛び込む光景に
驚いて口を開いてしまうまでがワンセット
？
「おはよう…
あぁよかった、目が覚めた…」
慈しむように目を細めて
再度その手で私の頬を撫でる見知らぬ人から距離を取ろうと体を動かして…震える声で名前を尋ねた
すると彼はなんとまぁ幸せそうか
そんな笑みを浮かべて立ち上がり頭を下げる
グルッペン
「グルッペン・フューラーという
この国にて総統の職を担う者であり…
私が、貴女を喚んだ張本人だ」
その水色の美しい瞳は見惚れるほどのものだった
だが、その金糸のような髪の隙間から覗く片目は赤く…
また宝石のように美しく輝いていた
総統とは確か凄い立場のものではなかったか
こんなにも美しい人と高級感溢れる部屋とを同時に見る夢とは嘸かし幸せなことだろう
けれど布団の感触もあの手の感触も
明らかに夢とは言い難いリアルな質感をしている
ただ私は…
「ぁ、の…」
見知らぬ人間に
まるで昔から愛しているかのような
本当に愛おしいものを愛でるような手で撫でられて
突然こんなにもなかなか経験できないような布団に包まれ
知らない場所にいる
どこかも分からない
そんな状況に上手く声が出ず
…ただただ布団を掴んで震え
彼から距離を取ることしか出来なかった
グルッペン
「あまり其方に寄り過ぎると落ちてしまうぞ…
それに俺は貴女に危害を加えるつもりはない
望むなら脱いでもいい」
それは色んな意味で困る
首を振って拒否すると
彼はクツクツと笑ってからやんわりと口を開いた
グルッペン
「説明しながら城内を案内しようと思うのだが…どうだろう
あぁ、準備は大事にしたいだけしてくれ
何時間でも待つ」
服はここに…と開けられたクローゼットの広さに驚いた
そしてこの人…
総統を名乗るものにしては威圧感こそ何処か感じられたとして、見えて見えて仕方ないこの忠誠心のようなものは何だろう
ただこの袋小路の室内では
猫を噛めたはずの鼠もペロリと胃の中に落ちかねない
コクコクと頷いて彼のいる方向と逆側からベッドを降りると
あからさまに残念そうにされながら
部屋の前で待っていると告げられた
開けたクローゼットの中にある服のサイズが
どうしてか全て揃っていることについては…あまり触れないほうがいいんだろうか
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もろこし(プロフ) - コメント失礼致します。世界観、物語の展開とても好みで更新楽しみにしております。応援しております。 (2022年11月20日 1時) (
レス) @page26 id: 63f7f0517d (このIDを非表示/違反報告)
かみぶくろ*(プロフ) - 新作おめでとうございます！主様の文才と設定、そして世界観にいつも感激しております…更新されるたびに大喜びで読ませていただいております。主様のペースで更新頑張ってください！ (2022年11月14日 2時) (レス) @page24 id: 789bc89d04 (このIDを非表示/違反報告)
詩紀(プロフ) - 面白いです！！！これからも応援します！！！ (2022年11月13日 14時) (レス) @page24 id: 6da3ecdec3 (このIDを非表示/違反報告)
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