Dear【永瀬廉】 (ページ4)

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＿＿＿＿あれは、卒業式から三日経った日の事だ。

家に響くのは、電話の音

『はい、岩橋です』

「Aちゃん？？廉の母です。廉がAちゃんに会いたいって。〇△病院に急いで来てほしいの！」

『え？今、行きます』

廉のお母さんの焦りの声からして、廉に何か合ったくらいすぐわかる。

いつの間にか家を飛び出して、病院に向かっていた。

病院に着くと看護師さんから「岩橋Aさんですか！？」と言われ、頷いた

連れてこられたのは、一つの病室

そこにいたのは、TVでしか見たことのない病院の器具ばかり

それが、ベッドにいる廉に繋がれていた

「A…？」

弱弱しい声が耳に入った

『廉？？どうしたの？』

一歩一歩、重い足取りでベッドに近づく

「A、大好きやで」

そう言われて、嬉しかった。

でも、素直に喜べなかった。

『うちも((ピーーー

好きだよ。って、言いたかったのに、廉の命の灯が消えた音に掻き消された

泣き喚く廉の両親を見た。なんで？廉が？

あとから聞かされたのは、廉は重い病気があったらしい。

うちはやっと、

「今までありがとうな」

の意味が分かった気がした