15.夢幻に呑まれ ページ19
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これは、夢だ。
とても、酷い、酷い位に苦しい本当にあった夢だ。
水中で息が出来ずにもがいても。
容赦なく酸素を奪う炎が――――を焼いて溶かしても。
永遠に終わらない"
何処までも
『――――審神者なんか要らないって言ってるだろ！』
どろり。
『――――出てけ！もう、あんな苦しみを味わいたくない！』
どろり。
『――――いや、嫌、嫌です。帰、って。帰って！』
どろり。
黒い形を持った穢れが意思を持つかのように蠢く。
うねうねと動くそれは見ているだけで気分が悪くなり、吐き気がするほど、暗い穢れ。
『苦しい、怖い、どうして、なんで、嫌だ、やめて！ああ、憎い、憎い！憎い！憎い憎い憎憎憎憎憎憎憎憎憎！！！！』
それは、慟哭。苦しいほど痛い、悲痛の叫びだった。
『そうだ、お前が。お前達が、居るからだ』
そう言って、此方に穢れを向ける。
『人間なんて、消えてしまえば―――――』
瞬間。此方に向けられた穢れと、刀剣男士の幻覚が切り裂かれた。
「何とも、質の悪い夢だね。彼らは余程君の事を貶めたいようだ」
「マ、ーリン。なん、でここに」
「そうだねぇ……君がここで悪夢に呑まれてしまうと、君の物語は終わってしまう。僕はハッピーエンドが見たいから、君が
俺は少し驚いて、やっぱりマーリンはマーリンだな、と思いながら苦笑した。
「……そっかぁ。マーリンらしいね」
「だろう？」
マーリンは「そう言うと思ったよ」と言ってにこり、と微笑んだ。
その時、この空間にヒビが入る音がした。
ピシリ、と空間の端にヒビが入り、崩れ落ちていく。
「………おっと、どうやら時間のようだね」
「………もう夢から覚めるのかぁ」
少し残念だな、と思いながら言葉を溢した。
「心配しなくても、僕とは現実で会えるよ」
「えっ、それってどういう……」
「目覚めてからのお楽しみさ。マイロード！現実に戻ってもよろしくね！」
一つ、疑問があった。
どうしてここに来たのか、とか来れたのか、とか。
「そういやマーリン、あの時に……」
そういうことかよお前。
俺は頭を抱え、溜め息を吐いて目を閉じた。
「戻ったら一発殴ってやるからな―――――！」
幕間.『意思の重荷を背負いながら』→←14.氷のように冷えきった
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たけち - 続きが気になります＼(^o^)／ (2020年3月1日 1時) (携帯から) (
レス) id: 06009c9279 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 更新楽しみにしていました！やっぱり凄く読んでいて面白いし楽しさがあったり、悲しみもありますが、内容がとても良いと思います！続き待ってます(*≧∀≦*) (2019年12月16日 2時) (レス) id: 83c5ab45b3 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - 続き楽しみにしてます！ (2019年8月30日 3時) (レス) id: 450f830fbf (このIDを非表示/違反報告)
神右宮月左京(プロフ) - ポメ蔵ｯｯ!!!!!!!!ダメでした。ずっと発狂と涙腺が崩壊してました。続き全裸待機してます。泣きました← (2019年5月28日 13時) (レス) id: 3ebae4acb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - 刀剣乱舞もFGOも好きなので、クロスオーバーしていて嬉しいです！続きを楽しみにしてます。頑張ってくださいq(^-^q)(p^-^)p (2018年11月26日 1時) (レス) id: bf43542093 (このIDを非表示/違反報告)
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