幕間 ページ16
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「………おい、お前…………話せねぇのか。じゃあ一方的だか伝えておく。
起きたらすぐ、魔王へ会いに行け。あんたのやるべきことはそこにある。
そして、魔王を絶対に守れ。そうすれば、あんたの思う違和感が何か分かるはずだ。
…………じゃあな。俺と同じ
____あいつを、頼んだぞ」
貴方は、誰だ？
目が熱い。
脳が痛む。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「っ！はぁっ………は、ぁ……ああ、夢か………」
目を覚ます。目の奥の熱さで目が覚めた。
「そうだ、僕は行かないと____」
夢を見た。それはお願いというよりか命令のような。
「(なんとなく、行った方がいい気がするんだよなぁ………)」
ここから走れば魔王城までは半日もあれば着く。
今は近くの街の宿に泊まっているため、城のように逃げ出そうとして警報が鳴るわけでもなし。
「(よし、行こう)」
持っている物の半分を置いて、自分の武器である短刀と着替え数枚が入った革のショルダーバッグを持って窓縁に足を掛けて隣の屋根に飛び移った。
レベルが上がってこういうのも出来るようになるのをしみじみと感じた。
なるべく音を立てないようにして、見回りの衛兵に見つからないように街を出て、身体強化と透明化の魔法を使った。
「【
これで見つからずに早く行ける。魔力が切れない限りは。
辻颯は走った。魔王城に、何があるのか。
その瞳は決意の滲むアイスブルー色に変わっていった。
二章___序節『魔術使い、魔族の王となる』→←一章___八節『鑑定魔法』
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