【刀剣乱舞】二振の山姥切と仲直りご飯 (ページ3)

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「……ふぅん。此処での夕食は全員で食べるんだね」

「そうですよ！新刃の長義さんは主さんの隣です！」

夕食前。堀川国広は山姥切長義に夕食のことを話していた。

今日のメインは唐揚げ。あとは、白米に卵入り味噌汁……と、何ら変わりのない普通の食事……だと思っていた。

「へえ、唐揚げか。話には聞いたことがあったけど、どんな味がするのかな？」

堀川国広は衝撃を受けた。

まさか、政府は彼らに最低限の栄養しか取らせないようにしていたのか？

と思った。所謂(いわゆる)ディストピア飯(語源は約200年程昔らしい)は政府の役人の殆どがそれを主食としているらしいが。

「………そうですか！では、とびっきり美味しい唐揚げをお作りしますね！」

堀川国広は心に決めた。山姥切長義にたっぷりと『美味しいものを食べる』ということを教えようと。

あわよくば、兄弟と仲良くなってくれれば一石二鳥。いや、本丸の皆とも仲良くなれれば一石三鳥ぐらいになるかもしれない。

この事を伝えれば燭台切光忠もさらに腕によりをかけるだろう。

「それでは！夕食の時間にまた！」

「嗚呼、それじゃあまたね」

そう言って駆け出していく堀川国広を見て長義はため息をついた。

「はぁ………夕食か。久しぶりに食べるな。それにしても、唐揚げとは………旨いんだろうな、きっと」

最低限の栄養さえ暫(しばら)く取ってなかった、ということを近くで聞いてしまった和泉守兼定は直ぐに自身の相棒である堀川国広のもとへ向かった。

それにより彼がさらに戦々恐々とするが、それはまた別の話である。