清川兄妹の日常 【実況者】

甘ったるい ページ5

キヨside
ある日の事……



『お兄ちゃーん…』

キヨ「うえっ!?」


さっきまで、キッチンにいたAが急に俺の方に来る…てか ちょっと涙目になってる…？
Aはいつもは涙目になったりしないから、ちょっと嬉しかったりする…

キヨ「ど､どうした……？」

『うー 食べ物を無駄にしちゃった……』




Aは食べ物を粗末にするのが嫌いだ
でも、そんな事で涙目になるって可愛すぎか…



キヨ「食べ物って……なんか残したりしたのか？」

『ううん…さっきまでお菓子作ってたんだけど失敗しちゃった……』


なんとも珍しいことである
いつもは､料理に関する事ならAに並ぶ者はない と言うくらい料理が上手いAが失敗した？
料理が上手いAもいいけど、失敗して涙目になるならこういうAもいいな……

俺はそのお菓子を少し食べてみたいと思った……


キヨ「どれ？ちょっと食べさせてよ」

『えっ!?ダメだよ！
凄く甘くなったもん！』

『お腹壊しちゃうよ…』



うっ！上目遣いとかズルイだろ！
でも、ちょっと食べてみたい…

キヨ「大丈夫だよ 少しだけ食べさせて？」

『うぅ…分かった…』

そう言ってAが持ってきたのは見た目は凄く美味しそうなケーキだった
これが失敗作とは思えない…

キヨ「本当にこれ？」

『うん……』

俺はそのケーキを1口食べた

キヨ「甘っ！」

つい口を抑えてしまった……

『大丈夫!?お兄ちゃん!?』

めっちゃ甘い……
角砂糖をそのまま食べてるようだった



でも、美味しいのには変わりなかった

キヨ「甘いけど…めっちゃ美味しい！」

俺がそう言うとAはパッと笑顔になり「私も食べる！」と言って甘いケーキを食べだした

キヨ「たまにはこんな甘ったるいのも､いいかもな」

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