抗います【鬼滅の刃】

第弐拾玖話 ページ32

甘露寺「でも…お館様に限って、そんな考えなしに恵美理ちゃんを柱にしたことは無いと思うわ。きっと何か考えが在るのよ」

胡蝶「少し宜しいでしょうか。桃原さんについてなんですが」

すっと胡蝶さんは挙手した。

いや、挙手するだけで美しいってどういうこと？

善逸が言ってた、顔だけで飯喰えるっての理解したわ。

胡蝶「あの人が、Aさんに傷付けられたと言って蝶屋敷に来たことが在るのですが、手当てをする際、あの人の手には一切マメが無かったんです」

伊黒「マメ？」

胡蝶「皆さん、自分の手をご覧になって下さい。剣士なら誰しも、刀を振り、たゆまない努力をした証で在るマメが出来ている筈です」

あ、本当だー

私でも在るものね。

嗚呼…桑島師範との稽古が懐かしい…

胡蝶「けれど、桃原さんにはそのようなマメが見当たりませんでした。手も柔らかく、皮も大して厚くなっていない。それなのに柱というのは疑問が在ります。憶測ですが、桃原さんは不正を働いて柱になったのでは…」

やっぱりね━━━━！！！

そりゃそうだよ！！

悪女の定番ですねはい！！！

でもこれも、毎回ながら裏切り系小説読まされて疑問に思うことなんだけれど。


『──お館様が、その不正を見落とすでしょうか…』

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