リミット～私の命の期限～ (ページ9)

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玄：僕のこと覚えててくれたんだ、

あ：私だって！忘れたかった！
だけど……結局忘れられなかったッッ!!

玄：きららが…この町に引っ越してきたことは
知ってた…。

あ：なんで…？
私は知らなかった。まさか、お父さんが？

玄：密かにおじさんと連絡をとってたんだ。
きららが僕と別れてから笑わなくなったこと、
学校もやめてしまったこと、何かに怯えて外にも出なくなったこと、

あ：そっか。お父さんがね。
お父さんの前では笑ってるつもりなんだけどな。一つだけ勘違いしてるよ……

玄：えっ…？

あ：私は笑わなくなったんじゃなくて笑えないんだ。

玄：それ……
どーゆことッ？

あ：もうさ……
笑いたくなるほど楽しいことがないんだよ。

玄：そんなこと…ないよ。

あ：そんなことないって言える？
まぁ、あのあとのこと知らないから言えるよね。

玄：えっ…？どーゆこと？
いじめは止まったんじゃないの？

あ：止まるわけないじゃん！
全校生徒からいじめられる。だから人と話すのが一時期無理だった。他人の顔をみただけでも
頭がクラクラして立ってるのがやっとだった。
テレビも写真も全てしまったの。

玄：約束が違う。
もう体は大丈夫なの？

あ：引っ越してからは精神的なほうは大丈夫になった。約束ってなに？

玄：いや！なんでもない……

あ：そーやって、また何も言わずにすませるんでしょ。

玄：わかった。
全部話すよ。