2cm ページ2
その後の私はまるで置物のように固まっていた。
あれは勘違いなんじゃ？隣の人とかにした事なのかも…？と考えてみたけど、あれは…私と目を合していた気がする…。
で、でも、自意識過剰すぎるよね…そんなはず…。
とライブが終わり、私はここから家が遠いからすぐ駅に向かって電車に乗る。
今更だけど、私にはちゃんと友達がいる。
勇次郎くん推しの子。
生憎私は愛蔵くんの同担拒否でもあるから、出会った友達が勇次郎くん推しでよかったと思っている。
勇次郎くん推しの子の名前は 珠々華 ｡
すごく可愛くて、かなりモテる。
その割には私とずっと一緒にいてくれて、勇次郎くんがいる限り彼氏もつくらず、告白してきた人にはほとんど勇次郎くんがいるから と断っているそう。
私とは大違い。私と言ったら学校では根暗で陰キャ。
いつも眼鏡をかけてて地味な女。告白されたことなんてないし、友達も 珠々華 だけ。
でもいいの、愛蔵くんがいればそれで。
でもどうして 珠々華はこんな私と一緒に居てくれるんだろう…、いつも私の隣にいて。
感謝しかないなぁ…いつか恩返しでも出来たらいいな…。
やっと降りる駅までつき、そっと電車を降りる。
駅から出るともう真っ暗で、やってるといえばコンビニだけ。
そりゃそうだよなぁ…と思って歩いて帰ろうとした時、｢A〜！！｣と背後から声がした。かなり聞き覚えのある声。
そっと後ろを振り向くと、予想した通りの子がいた。
｢ 珠々華ちゃん！！｣
｢ライブ楽しかったね！！！｣
と、そう、私達は一緒にライブを行くことは無い。
準備とか色々と相手に合わせるのが嫌 という2人の意見が1致したため、チケットとかイベントは一緒に行かないと決めている。
｢うん！！もうほんとに凄くて…！でねでね、愛蔵くんがね！……あっ、えと…！｣
｢わかる〜！！んー？愛蔵くんどうしたのっ？｣
｢…えと…その、…今から珠々華の家…行っていい…？｣
｢ふふ、いいよいいよ〜っ！！丁度車で行ってたから！ほら乗って乗って〜！｣
｢うんっ！ありがとう！｣
そうして私は友人の車に乗った。
勘違いだろうとは思ってるけど…でもあれはどう見ても…と思って、友人には話そうかなって、、、！
｢で！？愛蔵くんがどうしたの〜？｣
楽しそうに私の口が開くのを待つ友人。
｢実は…｣
ゆっくり口を開けば 今日あったことを全て話した。
｢えっ…何それ認知されてない…！？｣
・
本当に認知されてたらいいな…、なんて。
続く (更新停止中)
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作者名：ゆのあ。 | 作成日時：2021年5月22日 0時
