お客様 その2 ページ5
藤田｢ん……ふぁ、ふ｣
朝、今日は意外とよく寝れたため、少々寝過ごしてしまった
藤田｢まあ、今日は休みだから、な…｣
陽の光を浴びるために縁側に出る、と、いつもの猫がいた
藤田｢また腹を空かせているのか、仕方のないやつだ…｣
そう言うと猫はにゃあ、とないて縁側で日向ぼっこをはじめた
しばらくして朝飯を作った俺は魚をいつものように皿の上に乗せ、猫に差し出そうと縁側に出ると…
藤田｢…ん？今日はもう1匹いるのか？｣
いつもいる猫のすぐそばに、真っ黒な猫が座っていた
藤田｢毛の色が違うだけで不吉だなんだと騒がれて…お前も大変だな｣
2匹の前に皿を出すと、すぐに食べ始めた
俺も朝飯を食べ、後片付けをし終わって縁側に出ようとすると、なにやら外が騒がしかった
藤田｢…？また奴か？｣
ため息をひとつついてから おい、いい加減にしろ、と外に出ると、そこにいたのは…
菱田｢ああああああ！この美しい毛並み！吸い込まれるような瞳！本当に美しいよ！！！！｣
藤田｢…｣
声を掛けづらい
何やら集中して描いているようだし、そもそも声を掛けても届かないだろう
にしても奴は確か、森鴎外のところの書生…だったか？
…何故ここに？
＊
奴が絵を描き始めて少し経つと、今までうるさかった縁側はぴたりと静かになった
何事か？と覗き込むと、画家の菱田春草は、いつものすまし顔で画材をしまっていた
藤田｢もう終わったのか？｣
菱田｢…は？何がですか？｣
態度が悪い、腹が立つ
藤田｢描いていた絵だ、よければ見せてはくれないか？｣
菱田｢嫌ですよ…描きかけの絵は誰にも見せません｣
そう言って奴はさっさと出て行った
気がつくと黒猫はいなくなっていた
縁側にはいつもの猫を膝の上に乗せた俺と、この猫とあの黒猫が食べた魚の骨が乗ったお皿が残されていた
…随分と衝撃的な1日の始まりであった
続く (更新停止中)
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郁羽(プロフ) - 桜蝶さん» 文才なんてそんな！皆無に等しいですすみませんありがとうございます!!!! (2015年9月2日 0時) (
レス) id: 23cbbc245a (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶(プロフ) - いやいや！その文才がほしいくらいです！！ (2015年9月2日 0時) (レス) id: d491e2d284 (このIDを非表示/違反報告)
郁羽(プロフ) - 桜蝶さん» ちょっとよくわかんない話になっちゃってわけわかんないですねすみません(( 優しい藤田さんが見たかっただけなんですなむなむ… (2015年9月2日 0時) (レス) id: 23cbbc245a (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶(プロフ) - リク受けて頂けて、凄い嬉しいです！！優しい藤田さんも最高ですね！鏡花ちゃんと藤田さんペアも美味しい！！(((笑 (2015年9月1日 23時) (レス) id: d491e2d284 (このIDを非表示/違反報告)
郁羽(プロフ) - 桜蝶さん» 了解です！頑張ります!! (2015年9月1日 21時) (レス) id: 23cbbc245a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：郁羽 | 作成日時：2015年8月31日 14時
