は ち 。 ページ8
○「じゃあクラスごとに二列に並んで前から座っていってくださーい」
今日は校外学習。
広場で班ごとに飯盒炊爨をするっていう、まぁなんとも一年生らしい企画。
有「じゃあ1組から係員の人についていって、注意事項をよく聞いて飯盒炊爨はじめて！桜崎は全員始めたの確認したら俺のとこに報告！」
ひとしきりの挨拶が終わったあと、ガヤガヤするみんなにも聞こえる馬鹿みたいに大きな声で言った先生。
○「了解でーす」
1組と3組じゃエリア違うからなぁ、、
報告する時くらいしか関わる時間なさそう。
んー、ちょっとさみしいなぁ、、、
なんて思ってると
知「桜崎！ごめんフルーツの缶詰忘れた！」
後ろから声がして振り返ると、知念侑李がいた。
この人は可愛いし、運動神経抜群にいいし、おまけに勉強までできちゃうから、見ててもモテるっていうのがわかる。
今、席が隣でよく話すけど結構毒舌だし嫌味な面もあるっていうかなんていうか、、
まぁ可もなく不可もなくっていう関係。
でもそんなところがギャップがあるって言われてるらしいけどね。
○「うそでしょ！？じゃあデザートなしじゃん！」
他の班にもらうのはルール違反だし、、、
知「ほんとにごめん！今から買ってきちゃダメかなぁ、、時間的には間に合うと思うけど、」
今は10時半で調理が始まるのは11時からで、大体時間も2時間くらいで作る予定だから、そう考えれば充分に時間あるよね。
○「あー、なら私もついてくよ！いまから有岡先生のとこに人数報告いかなきゃいけないし。そのついでに聞いてみよ！」
知「ほんとに！？ありがと！許してくれないかと思ってた。笑」
そう言ってへへって笑う知念はほんっとにかわいい。女子かって思うくらい。というか女子のわたしより絶対モテるよこれは、、、
○「有岡先生ー！人数おっけー！！！」
生徒に囲まれてる先生に聞こえるくらいの大声で言うと、先生がこっちに走ってきた。
有「なら1組おっけーだね。ん？なんで知念いるの？」
知念の存在に気づいた先生が不思議そうに尋ねる。
知「あの、僕フルーツの缶詰家に忘れてきちゃって、、、買いに行かせてもらえないかなって思って、、、」
そう言って上目遣いで見る知念に顔が赤くなってる先生。
あぁ、なんか知念に負けてる気がしてきた、、、
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作者名：ひ つ じ ぱ ん | 作成日時：2017年6月10日 22時
