じ ゅ う よ ん 。 ページ14
今日の4時間目前の休憩時間、11時30分ぴったりに4階の少人数指導室に来てください。
なんの変哲もない白い紙に書かれて二つ折りにされた紙をもう一度見る。
何度見ても、誰が書いたかわからない。とは言っても私がわかるのは有岡先生の字くらいだし、、、ほんと、誰のだろう。
聞くわけにもいかないから、とりあえず11時30分ぴったりにノックして少人数指導室に入る。
知「、、、、、桜崎、来てくれたんだ。」
○「うん。あの紙、知念がくれたんだね。」
知念が口を開く前、不自然な間があった事に少しだけ違和感があった。私宛じゃなかった、、?
○「あーっと、、、なんか、ごめん。」
知「え、なんで?」
○「いや、これ間違えて私のつくえに入れたんでしょ?」
知「そんなはずないでしょ!笑
同じクラス人の名前を未だにろくに覚えてない桜と違うのー。」
私であってたならよかったけど、一言多いよね。
○「一言余計だよ、おちびさん。で、どうしたの?」
いつもなら笑ってそっちもでしょーって言うくせに、真っ直ぐに私の目を見て、黙っている知念。
○「、、、、どした、?」
その目からそらす事かできない私の顔も、見えないからわからないけど、おそらく笑ってはいないだろう。
キーンコーンカ「好きだよ。」
チャイムの音がいつもより大きく感じた。だけど知念の声ははっきりと、私の耳にも、頭にも、体全体に響き渡った。
○「、、、え、、」
知「ん?聞こえてなかった?僕は、桜崎が好き。」
○「知念、私は「知ってる。」
知「好きなんでしょ?有岡先生のこと。」
私は小さく頷いた。
知「はぁ〜、なんでだろうね?絶対僕のこと好きになったほうが幸せだし、絶対傷つかせないのに、、、」
何も言えない。だってほんとのことなんだもん。
私と有岡先生は結ばれてはいけない。
教師と生徒という関係は、ずっと変わらない。
もしそれが変わってしまったら、自分たちはもちろん周りの人の幸せも奪い取ってしまうかもしれない。
だけど、、、
知「ふふ、分かりやすい。」
○「、、、??」
知「言いたいことがすぐ顔に出るんだもん、わかりやすすぎるよ笑」
そう言って一息ついた後、どこか影のある笑顔で
知「でも、それも知ってる。好きって、そんな簡単に諦められないもん」
そう言った。
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作者名:ひ つ じ ぱ ん | 作成日時:2017年6月10日 22時