ドアを開けると ページ12
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徹くんの部活がオフの平日、午前までの授業を終えて家に帰ってリビングの扉をあけると、家にいたのは徹くんではなく岩泉先輩だった。
「え？」
「お、おう」
よくわからなくてもう一度リビングに入るところからやり直す。
ツンツンとした短めの黒髪と、見るからにスポーツマンといガタイの良さは相変わらずで、やはりリビングに今いるのは岩泉先輩だった。
「お久しぶりです」
「久しぶり。及川俺が来ること言ってなかったんだな」
ローテーブルに並んでいる二つのコップと、そういえばなかった靴。徹くんは今どこかに出てるらしい。
「はい。びっくりしました」
「悪いな、急に」
「いえ、全然。先輩お変わりなさそうでよかったです」
柔らかく笑った先輩の笑顔も相変わらず優しい。
無くなっていた麦茶を注ぎ足そうと思い冷蔵庫の方へと向かう時、四人がけの椅子に腰を強打してよろめくと、「相田も相変わらずだな」と言われた。
それに苦笑いして、麦茶を取り出して注いでいると、今度は「冷蔵庫閉めなくていいのか？」と言われて開けっ放しにしていたのを思い出して閉めに行った。
「鈍臭いっていうか、抜けてんのかな、見てて面白い」
「飲み物こぼすとか日常茶飯事ですよ。多分私飲むこと向いてないです」
「そんなにかよ」
目が細くなくなるくらい笑う岩泉先輩は貴重だから、思わずじっと見てしまう。
先輩のことをきちんと知る前は、すごく怖い人だと思っていた。
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ことり(プロフ) - こむさん» お返事遅れてすみません……！ 完結いたしました、素敵、と言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます！ (2018年10月31日 15時) (
レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - とても素敵ですね。 (2018年10月24日 21時) (レス) id: 11831258d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことり
| 作成日時：2018年9月22日 0時
