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滑走17 ページ24

綺麗な弧を描いて上がるボールの一つ一つに心奪われる。


戻ってきた場所は、思っていた以上に心地よくて。


熱くなる手のひらをぐっと握りしめる。



「あの!やっぱ我慢できません入っていいですか!」


体操服に着替えていてよかった。


体育館に響いた自分の声は高揚して微かに震えていて。


一斉に自分に向いた視線に、ビクついた。


そんな中で、微笑んだ、彼は。


やはり、綺麗だと思った。


「いいよ。…綺麗に上げないと許さないよ?」


「ー…はっ、当たり前」


自分でも単純に挑発に乗ってしまったと思った。


ましてや相手は3年の先輩で主将。


正直やってしまったと思った、が。


「…いい感じに生意気なガキ、嫌いじゃないよ」


のみこまれてしまいそうな、強い瞳。


こくりと、静かに息を呑んだ。


「面白いのが入ってきたなー」


「ほんとにな」


「お手並み拝見といきますか!」


来い来いと俺を招く先輩方の手のひら。


それと、


「来ねぇの?」


コートの中から、静かに俺を誘い込む、国見の目。


乾いた唇を、ペロリと舐めた。


「お願いします」


キュッと鳴ったスキール音が、緊張の糸をピンと張る。


ああ、俺


今、バレーしてるんだ。

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ことり(プロフ) - 春高までかきます!宜しくお願いします! (2016年6月6日 19時) (レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - ウメナさん» ああありがとうございます!!かきます!大好きと言ってもらえて幸せですっっ (2016年4月24日 14時) (レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
ウメナ - 春高まで書いてください!この作品が大好きです! (2016年4月24日 7時) (携帯から) (レス) id: 4c5ddacfd6 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - 梟さん» ありがとうございます!すみません更新が滞ってしまっていて…。わかりました、コメント本当にありがとうございます! (2016年4月22日 6時) (レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初コメ失礼します。個人的にはこの作品、とても面白いので春高まで書いて欲しいです!ですが作者様、無理はなさらないでくださいね! (2016年4月21日 16時) (レス) id: 1c7d8948c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことり | 作成日時:2015年12月20日 20時

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