そしてまた新たな青葉がツルをのばす ページ31
「岩ちゃん、まだほっぺ痛むんだけど」
「そりゃそーだろ。渾身の一撃だったからな」
「デスヨネ」
ああ、なんだろうな、これ
自分の中で蠢いている様々なもの。
まだ、体は余韻に浸っているのだろうか。
「ほんっっと……す、ごぃ…痛いんだからね…！」
「…クソ！俺だって…っ、いてぇよ、ボゲ！」
いたい、あそこにもっといたい。
立たせてくれ、あの、場所に。
痛いよ、痛くてたまらない。
助けて、誰か助けて…！
壊れてしまいそうなんだ、心が。
今までのバレーが走馬灯のように脳裏を駆け巡って。そこにはいつだって仲間がいて。
頑張ったという言葉をくれるならもう一度戦うチャンスをくれ
お疲れ様という言葉がかけられたのなら疲れてなんてないと返すから。
言葉なんいらない、居場所をくれ。
バレー選手としての居場所を。青葉城西というチームの居場所を。
「あ、の」
「くに…み、ちゃ？」
目を真っ赤にして。涙がないところを見るに、彼のことだ。きっと目元をあらく拭ったのだろう。
隣には、まだボロボロと泣いている金田一がいる。
「も、ぅ。…このチームでバレーはできないけれど。…でも。…この青葉城西は終わらない…から！」
「勝ちます！どんな奴もぶっ倒して、全国行って！そんで！」
「…うん、そうだね。…こら！お前ら！！」
まだ何か言いたげな顔をしている二人に笑んで、パンッと手をたたいた。
ビクッとその場にいた全員が反応する。
「泣いてんじゃ、ないよ！…お前らにはまだいくらだって大会はあるんだ！そ、んな…情けない顔して…負けたら、許さないからね…！」
「クソ川の言うとおりだ。…俺らは強いって証明してやれ！二年も！国見、金田一…が、こんなこと言ってんだ！お前、らも…しっかりしろ！」
「…うん、及川も岩泉も花も俺も、三年生全員…。立派で強い先輩だったって、言いふらして自慢してやれ」
「…すぐ前向いてけってのも無理あるかも、しんねー…けど。俺らはもういないんだからな！」
うわずった、時折途切れ途切れの拙い言葉。
それでも、伝えたかった。
そしてまた新たな青葉がツルをのばす
「でもやっぱ、悔しいな、くそ」
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ことり(プロフ) - 美咲さん» はい！ありがとうございます！ (2016年6月7日 19時) (
レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - ことりさん» いえいえ(*^▽^*) これからも頑張ってください！Ｏ(≧∇≦)Ｏ (2016年6月7日 18時) (レス) id: 85a429a429 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - すみません！これを書いた時は3セットマッチだと勘違いしておりまして…ご指摘ありがとうございます、そして申し訳ありません… (2016年6月6日 22時) (レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 白鳥沢戦の最終セットが五セット目ならば点数は15点マッチですよ！もし3セット目ならば五セット目までありますよ！ (2016年6月6日 22時) (レス) id: 85a429a429 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - ムギさん» 及川さんたちの心情を上手く表現できていたか心配でしたが、よかったです！時々更新できてなくてすみません。今からします！ (2015年1月26日 21時) (レス) id: 16a917a74e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことり
| 作成日時：2015年1月9日 23時
