逃走27 ページ30
狙え狙え狙え
妖精の弱点を徹底的につけ。
勝ちたければ。
「…お前の予想当たってたっぽいな」
「だって俺だもん」
「黙れクソ川」
一発岩ちゃんからくらって、もう一度前を向く。
あーあーベンチからそんなに目ぇギラギラ光らせちゃって。
もう妖精をコートには立たせてやる気はないんだけどね。
向こうがリズム良くローテを回したら妖精くんはまたやってくる。けれど、その前に。
決着をつける。
「ナイッサ!」
妖精くんさえー……
フワッ
「綺麗な妖精ばっか見てないで堅実な土台もちゃんと見ろよな」
「主将くん…っ」
重なってほしくない点数が、重なって行く。
ああ、もう。
また彼が戻ってきてしまうじゃないか。
「…あげなよ」
「当たり前やん」
軽快なハイタッチの音がして、綺麗に笑んだ彼が姿を見せる。背には、あるはずのない黒い翼が見える気がする。
23-24
マッチポイント。相手が一点リードしている。…そんなの、関係ないけれど、ね。
「…さ、俺のサーブで一気に行くから」
「信じてるよ、お前ら」
「…信じてんのは俺らもだよ」
ダァんっ
向こうは、バックアタックを打たせるためかエースくんをコーナーまで追いやって、妖精くんの守備範囲をありえないくらい広くしている。
拾えると思ってんの
ピッ
トスを上げた瞬間、妙に冷静な頭でおもった。
…あ、これ、決まる
自信でも、ましてや慢心でもない。油断なんてもってのほか。
今までで一番。
気持ちいいミートの音と感覚。
体が、軽かった。
エースくんがいない、コーナーの方へ。
トッ
ンッ
「飛雄ー!!!!」
フッ
「ーは、…はあ…。どこが」
全力だった。
今までで一番のサーブだったのに。
ポタリと、汗が床に落ちる。
「どこが妖精だよ…」
妖精や天使や精霊。
そんな綺麗なもののかげなんて、微塵もないじゃないか。
「獣でしょ…!!」
コーナーまで滑り込んで転がった彼が立ち上がり、空を見た。
そこには、頼もしい《3》の文字。
一斉に動き出した前衛のスパイカーを割って、彼が姿を見せた。
「いけぇえええエース!!!」
ピーーーーーーッ
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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ことり(プロフ) - 美咲さん» はい!ありがとうございます! (2016年6月7日 19時) (レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - ことりさん» いえいえ(*^▽^*) これからも頑張ってください!O(≧∇≦)O (2016年6月7日 18時) (レス) id: 85a429a429 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - すみません!これを書いた時は3セットマッチだと勘違いしておりまして…ご指摘ありがとうございます、そして申し訳ありません… (2016年6月6日 22時) (レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 白鳥沢戦の最終セットが五セット目ならば点数は15点マッチですよ!もし3セット目ならば五セット目までありますよ! (2016年6月6日 22時) (レス) id: 85a429a429 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - ムギさん» 及川さんたちの心情を上手く表現できていたか心配でしたが、よかったです!時々更新できてなくてすみません。今からします! (2015年1月26日 21時) (レス) id: 16a917a74e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ことり | 作成日時:2015年1月9日 23時