逃走19 ページ22
会場の空気を、体で感じる。
ああ、始まった
落ち着いていた鼓動が、徐々に激しくなっていく。
ここに来て、及川徹というバレーボールプレイヤーは息をし始める。
「…行くぞ、試合はすぐに始まる」
「オスッ」
控え室に行く時に見えた、会場に入ってきた黒い烏たち。
一際目をひく、少年。
「…やっぱ、黒い翼は似合わないよ。…妖精サン」
今から戦うという相手のリベロ。
その少年に対して、こんなことを思ってはいけないのかもしれない。いや、いけないことだ。
ましてや俺はこのチームの主将。
けれども、呟かざるを得なかった。
ああ、その真っ黒な翼をむしり取って。
青い葉のツルででも締め付けて、このチームに縛り付けてやろうか。
…そんなこと、できるはずもないのに。
「岩ちゃん、後で殴って」
「は？…どうしたついにほんとに頭イかれちまったか」
「そうじゃないよ！…主将のくせに浮気しちゃった不届きものだから。…こんなにも浮気性だとは思わなかったなー」
「よし、まかせろ」
そうやって腕まくりをする岩ちゃんの視線は、俺の背後に向けられていて。
多分、この幼馴染は俺の考えていることが手に取るように分かっているのだろうなと思った。
「…大丈夫。岩ちゃんに殴られたらもう俺はこのチームのこと以外考えられなくなると思うから」
笑うと、ものすごい勢いで見慣れた腕が目前に迫っていた。
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ことり(プロフ) - 美咲さん» はい！ありがとうございます！ (2016年6月7日 19時) (
レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - ことりさん» いえいえ(*^▽^*) これからも頑張ってください！Ｏ(≧∇≦)Ｏ (2016年6月7日 18時) (レス) id: 85a429a429 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - すみません！これを書いた時は3セットマッチだと勘違いしておりまして…ご指摘ありがとうございます、そして申し訳ありません… (2016年6月6日 22時) (レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 白鳥沢戦の最終セットが五セット目ならば点数は15点マッチですよ！もし3セット目ならば五セット目までありますよ！ (2016年6月6日 22時) (レス) id: 85a429a429 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - ムギさん» 及川さんたちの心情を上手く表現できていたか心配でしたが、よかったです！時々更新できてなくてすみません。今からします！ (2015年1月26日 21時) (レス) id: 16a917a74e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことり
| 作成日時：2015年1月9日 23時
