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逃走13 ページ16

まあ、とは言っても僕たちが戦った時は当然この人はもう高校生二年生だったが。


それでもこうやってお互い顔と名前が分かっているのは。


「…三村A…。お前、バレーを続けるのなら何故うちにこなかった」


あの最後の試合のあと、この人に僕は白鳥沢に誘われたからだ。


その時この人は後輩にどれほどの人材がいるかを見に来ていたらしい。


心底、その時の自分のチームにしか興味がなかったのだろう。


「いや、そもそも僕ここの出身じゃないんで。親戚の家から近かったんですよ、烏野」


「?うちには寮があるぞ」


キョトンとした顔で僕を見る。


いや、そういう問題じゃなくて。


『お前の力ならうちのレギュラーにでもすぐになれる。…俺に尽くせ、三村A』


疑問も何もかもない、Yesの答えしか受け付けないといったその物言いが、当時の僕にとっては最高に嫌なもので。


それに加えて、僕の力しか欲しくないような言い方にも、腹が立って。


『バレーやめる奴にそんな誘いしないでもらえますか』


そう言って睨んだのを、覚えている。


そう言うとあっさりこの人は引き下がった。


それがまた、癇に障った。


「え?ナニナニこの子そんなにすごい子なの?」


「Aは烏野のリベロです!ほ、ほかの高校なんかに渡しません!!」


ものすごい早口で、すごい汗をかきながら翔陽は言った。


そんな彼の言葉が嬉しくて、ふわりと笑みがこぼれた。


「そういうことなんで。…羽がないので僕はそちらへと飛ぶこともできないんで、諦めてください」


そう言って、何かを言われないうちにサッとトイレに行った。


にやける口元に気づかれないように。

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ことり(プロフ) - 美咲さん» はい!ありがとうございます! (2016年6月7日 19時) (レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - ことりさん» いえいえ(*^▽^*) これからも頑張ってください!O(≧∇≦)O (2016年6月7日 18時) (レス) id: 85a429a429 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - すみません!これを書いた時は3セットマッチだと勘違いしておりまして…ご指摘ありがとうございます、そして申し訳ありません… (2016年6月6日 22時) (レス) id: 805f2a831a (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 白鳥沢戦の最終セットが五セット目ならば点数は15点マッチですよ!もし3セット目ならば五セット目までありますよ! (2016年6月6日 22時) (レス) id: 85a429a429 (このIDを非表示/違反報告)
ことり(プロフ) - ムギさん» 及川さんたちの心情を上手く表現できていたか心配でしたが、よかったです!時々更新できてなくてすみません。今からします! (2015年1月26日 21時) (レス) id: 16a917a74e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことり | 作成日時:2015年1月9日 23時

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