1番星

壁 ページ25

季節は秋になり、試行錯誤しながら作った初めての曲が出来上がった。


「壁」

笑いたい奴らには 笑わせておけばいい

苦しくて悔しくて頑張ってもどうにもならない時も

強くなりたいから 何があっても涙は見せない

何度でも 何度でも 走れ

転んでも 立ち上がって また前を向いて

この風を駆け上がれ

当たり前だった日常が当たり前じゃなくなった

逃げ出したくなることもあった

自分の居場所が分からなくなって不安が押し寄せる

目の前には高い壁

幾度となく乗り越えてきた

その壁が高ければ高くなるほど

登った後の達成感が大きい

まだ見ぬ素晴らしい世界を見つけたい

心配ない 大丈夫 君ならできる

生きる意味きっと見つけ出せる

だって君は一人じゃない

すぐそばに支えてくれる人がいるから












自分の想いを一つの曲に込めた。


この曲を聴いて頑張ろうと思ってもらえるような


悩んでる人たちにエールを送りたい。


一人じゃないって思えるとそれだけで強くなれる。






この曲の音源をジャニーさんに渡した。


ジャニーさんはこの曲を気に入ってくれて、絶対売れる！とまで言ってくれた。


後日、この曲をだれが歌うのか聞いてみると、なんと嵐さんだった。


次のシングル曲をいくつか聴いてその中から選ぶって言う形で


私の名前は出さずに、他にいくつかある楽曲の中から、


満場一致でこの曲に決まったらしい。


頑張りが認められてものすごく嬉しかった。





そのことを蓮くんに報告すると、


目黒「すごいじゃん！俺この曲大好き。

Aの頑張りが認められてよかったね。」



蓮くんはいつもほしい言葉をかけてくれる。


不安なときにそばにいてくれる。


蓮くんが不安な時があったら、次は私が支えたい。





「壁」がリリースされ、売れ行き好調だった。


嵐の皆さんが、この曲の作曲者が私だと知ったのはレコーディングの時だった。


レコーディングの前に行った挨拶で、「実は私が作りました。」と言うと驚いた表情で固まってた。


櫻井「ジュニアに女の子がいることは知ってたけど、作曲もしてるなんて全然知らなかった！」


相葉「まさか後輩の初めて作った曲とは知らずに、


俺たち、全員がこの曲がいい！ってなったんだよ〜！」


二宮「俺も作曲したことがあるからわかるけど、才能ありまくりじゃん。」

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