【31】ショートケーキ ページ31
(貴)「あ、美味しい...です。」
Aはぽつりと呟く。
それを見たサッチはふふんと自慢げに鼻を鳴らした。
Aはもう一度この船の上では珍しいであろう
ショートケーキを口に運ぶ。
洗濯日和の今日この日。
皆の働きが落ち着いてきた頃にAは
食堂にいた。
キッチンとの間に隔てられたカウンターに座り、
向かいにはサッチがさくさくと料理をしている。
(サッ)「やっと来てくれたなあ かめんちゃん」
(貴)「まあ...はい」
Aはまたぱくりと、ケーキを食べた。
___昨日の夜、
初めてマルコとキスをしたA...。
しかし恥ずかしさと気まずさでそのまま寝落ち。
朝起きるとマルコはいなかった。
そういえば朝は忙しいから先に行ってるかもしれねぇ。
とか何とか言ってたような。
(マル)「終わったら迎えに来るからよい。
...好きだよい。」
...寝ぼけ眼でいる時にそんな事を言われたが
今のAに彼と面と向かって話せる勇気なんぞ
持ち合わせていなかった。
(貴)「...やってしまった。」
(サッ)「ん？何か言ったか？」
(貴)「いえ...」
どうして...
どうしてあのときベタベタな雰囲気なんか作ったんだろう！？
いやベタベタな雰囲気って何！？
__あれじゃあまるでして欲しかった
みたいじゃないか...！！
ち、違う！断じて違う！！
あれはただ___...！！
悶々と昨日の自分の愚行に頭を抱えるA。
つ、遂にやってしまった...と。
(サッ)「おっ！かめんちゃん！
こんなとこいていいのか？
そろそろマルコも仕事終わる頃だと思うぜ？」
(貴)「...いいんです。
何なら逃げてきましたから。」
(サッ)「はは、そうか！
なら おれっち特製デザート！ 用意してやるよ」
(貴)「え！あ、別に！お構いなく...！」
(サッ)「気にすんな！
いつでも来いって言ったろ？
ちょっとそこ座って待ってな。」
___と、マルコと会いたくないが故に
逃げてきたAはサッチが用意してくれた
ショートケーキを食べている所であった。
(サッ)「...」
(貴)「...？
どうしたんですか？」
(サッ)「かめんちゃんって結構可愛い顔してるよな」
(貴)「…！？」
Aは咄嗟に顔に仮面を当てる。
___最近は外している事の多いこの仮面。
今はケーキを食べているので尚更だ。
(貴)「...別に気を遣わなくて大丈夫ですよ」
(サッ)「あ、おい！付けるなって！勿体ねぇ！
別にお世辞でも何でもねぇよ！」
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かぜなつ(プロフ) - レナさん» ありがとうございます！！(涙)最近全然投稿できていないので頑張りたいです…笑 (1月16日 23時) (
レス) id: a3359051b3 (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 一気読みさせていただきました、とても面白いです！更新頑張って下さい！ (12月19日 1時) (レス) id: d1ab8e2fb7 (このIDを非表示/違反報告)
かぜなつ(プロフ) - アポロさん» ありがとうございます！！(涙)頑張ります！！！！(涙)(涙) (6月20日 12時) (レス) id: a3359051b3 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ(プロフ) - 最高です！更新ずっと待ってます💕 (6月17日 11時) (レス) @page47 id: 1020372e9e (このIDを非表示/違反報告)
かぜなつ(プロフ) - 麗葉さん» ｷﾞｬｰ!!ありがとうございます！！頑張ります！！ (5月15日 0時) (レス) @page42 id: a3359051b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぜなつ | 作成日時：2022年3月6日 20時
