【16】決断 ページ16
マルコはゆっくりとAの顔を見た。
仮面で表情が分からない彼女の顔を。
(貴)「...」
(マル)「...」
名前を知らないので、
呼びかける事も出来ない。
(貴)「...私今すっごい困ってます。」
(マル)「...だろうねぃ」
(貴)「何でそんな事言うんですか。」
(マル)「好きだからだよい。」
(貴)「...運命？一目惚れ？愛？
_気になってたんですけど、
私が最低でクズな性格だったらどうするんですか？
一目惚れ、取り消します？
それって無様じゃないですか？」
嫌な言い方。自分でも分っている。
(マル)「お前の全部を愛すよい。」
(貴)「だから...」
何が＿何が目的なのだろうか。
私は本当に価値のあるものは__何も持ってない__
一体何を企んでいるのだろうか＿
私なんか、
見た目も＿中身も＿何も＿取り柄などないというのに。
私自身を＿好きだなんて＿有り得ない＿
お前の全部が好きだよい
...それともこれはもう自惚れてもいいのだろうか。
...ああもう分からないよマルコさん
(マル)「...おい？大丈夫か？」
(貴)「...」
顔を覗き込むマルコ、
Aはゆっくりとふらりと立ち上がった。
まだ二人の手は繋がっている。
(貴)「...。
.......私
私あるものを探してるんです。ずっと。
それが何かは...言いませんが。
聞かないでください。」
(マル)「...」
Aは、
遥か遠くで光り輝く星を見た。
そしてゆっくりと目を閉じる。
(貴)「...で
思ったんですけど
自分で歩いて探すより、
この船に乗っていた方が早く見つかりそうですね」
Aは少し穏やかな声で言った。
(マル)「それは...！」
(貴)「...負けました。
まだ色々と信じてませんけど
そこまで言われたら...
だから.....マルコさんの気が済むまで、
私、
この船にいます。
あ、嫌いじゃないですよ。あ、好きでもないけど」
(マル)「...は
、ハハｯ
そうか、そうかよい。
...よかったよい。」
マルコは表情を緩めた。
立ち上がってAの顔を優しく両手で包み込む。
(貴)「好きでもないって聞いてました？」
(マル)「聞いてない」
パシｯ
...
__Aはふう...と息を吐く。
これでよかったのだろうか。
関わるな、情を移すな、と言っていたのは自分なのに。
マルコの顔を見るとﾆﾔﾆﾔ...。
嬉しさが抑えきれていない...。
(貴)「...ふふ」
___まあ、
少しぐらいなら
きっと大丈夫だろう
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かぜなつ(プロフ) - レナさん» ありがとうございます！！(涙)最近全然投稿できていないので頑張りたいです…笑 (1月16日 23時) (
レス) id: a3359051b3 (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 一気読みさせていただきました、とても面白いです！更新頑張って下さい！ (12月19日 1時) (レス) id: d1ab8e2fb7 (このIDを非表示/違反報告)
かぜなつ(プロフ) - アポロさん» ありがとうございます！！(涙)頑張ります！！！！(涙)(涙) (6月20日 12時) (レス) id: a3359051b3 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ(プロフ) - 最高です！更新ずっと待ってます💕 (6月17日 11時) (レス) @page47 id: 1020372e9e (このIDを非表示/違反報告)
かぜなつ(プロフ) - 麗葉さん» ｷﾞｬｰ!!ありがとうございます！！頑張ります！！ (5月15日 0時) (レス) @page42 id: a3359051b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぜなつ | 作成日時：2022年3月6日 20時
