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ーAside

A「あ、そうだ。
今日広臣さんにリハーサルだって聞いてたので、差し入れ持って来たんですけど…。」



そう言って横に置いてあった紙袋を開ける。

中はタッパーに詰めたおにぎりやおかずなどお昼ご飯になるもの。

とにかく人数が多いので大量になった。



A「皆さん減量中かなって思ったんで、出来る限り脂質も糖質も抑え…。」

直人「なんて出来た子!」



直人さんが両手で顔を覆って嘘泣きを始める。



隆二「直人さん、そんなことしてたら無くなりますよ。」

直人「え、ちょっ!」



慌ててタッパーに手を伸ばす直人さん。



直人「臣!
お前いつも家でAの料理食べてるだろ!」

広臣「だからなんすか。」

直人「ちょっとは先輩に譲「嫌です。」おい!」

A「直人さん、まだありますから…。」

亜嵐「美っ味ー!
ねーA、俺と付き合わない?」

A「えっ!」

広臣「却下!
Aに彼氏なんかまだ早ぇよ!」

剛典「えー、でもA、もう高校生でしょ?
彼氏の1人や2人くらい…。」

広臣「…いるの?」

A「いや、いないけど…。」

亜嵐「えー、じゃあ俺と付き合お?
俺結構尽くすタイプなんだけど。」

広臣「却下だって言ってんだろ!
Aには彼氏なんか一生出来なくていいんだよ!」

剛典「臣さん、Aが結婚するとか言ったときどうします?」

広臣「絶っっっっっっっっっっっっっ対に、許さない!」

剛典「うわ、ここまで来るとちょっと引くわ。」

亜嵐「臣さん、インスタもAばっかですもんね。」



そうこうしているうちにタッパーは空になった。



直己「ごちそうさま。」

A「お粗末様です。」

直己「学校は?授業はちゃんとついていけてる?」

A「大丈夫ですよ、直己さん。」

直己「部活入ってるんだっけ?」

A「家庭科部です。」

直己「どんなことしてるの?」

A「料理とか、洗濯とかお裁縫とか。
家庭科の授業の延長線上って感じです。
うち、女子校なんで家庭科部の規模が大きいんですよ。
毎回顧問と指導の先生がついてくれるんです。
中学でも家庭科部に入ってたんですけど、全然違って。」

直己「そっかそっか。」

A「直己さん、本当にお母さんみたいですね。」

直己「褒めてる?」

A「褒めてますよ。」

直己「ならいいか。」



直己さんはそう言って笑うと、私の頭をぽんぽんと軽く叩いた。

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news8190(プロフ) - 大丈夫ですよ! (2021年1月12日 11時) (レス) id: a284048075 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - news8190さん» お待たせしました!短くてすみません (2021年1月12日 11時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
news8190(プロフ) - わかりました! (2021年1月5日 16時) (レス) id: a284048075 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - news8190さん» ありがとうございます、もう少しだけ待っててください (2021年1月5日 15時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
news8190(プロフ) - いえいえこちらこそすいません!読んだら続きが気になってしまいまして!楽しみに待っています〜 (2021年1月2日 20時) (レス) id: a284048075 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:直実 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu  
作成日時:2020年1月19日 14時

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